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アサガオの花言葉 21 ページ21

「あれ、これまずいんじゃないかしら…」


呆然と立ち尽くすは江戸の街。

行き交う人々は皆知らぬ顔である。

困った、晋助とはぐれてしまった。

目に映るもの全てが輝いて見えて、ついはしゃいで走ってしまった。

振り向くともうそこには晋助の姿はなく。

名前を叫んで探そうかと思ったが、ここで彼の名を叫んでしまえば大変な騒ぎになることは目に見えて分かった。

先程から黒い隊服がうろちょろしている。

…真選組だ。

この広い街でどう探そうか困っていると、突然肩に手を置かれた。

晋助だと思い笑顔で振り向くと、そこに立っていたのは知らない男。

ふわふわっとした天然パーマは空色に染まり、目は少し晋助に似ているような気がした。

死んでいる、光がさしていない。

腰に木刀をぶら下げ見え隠れする筋肉質な体格のその男は侍のように見える。

このご時世に侍なんて、なんて珍しいんだろうか。


「うっわ可愛い!やっぱ銀ちゃんセンサー信じてよかったぜ」


「…そう?可愛いってのは表面だけかもよお兄さん。他の私の顔、知りたくない?」


人差し指で彼の腕をツツッとなぞる。

胸元をトンとつつけば、彼はゴクリと喉を鳴らした。


「それっていつ知れんの?」


「ここじゃ人が多いから…」


そこでハッとなる。

身体を売っていた時の癖が出てしまった。

口が勝手に動いてしまった。

きっとこの男はもうその気だろう。

だらしなく鼻の下を伸ばし大きな手はまだ私の肩を掴んでいる。

…けど、目の色は一向に変わらなかった。


「急に空気変わりやがったな。あんた最初からその気ねぇのに誘ったろ、何でだ」


「…へ?」


びっくりした。

この人、そんなに敏感に空気を読み取ることができるの。

目を丸くし固まる私を他所にペラペラとお喋りな口は止まらない。


「くっそこれだよこれこれ、女の悪いとこ出ちゃってるよー。どうせあれだろ?詐欺だろ?もー銀ちゃんの目は騙せないんだからね!プンッ!」


なんなんだコイツ。

次第にこの男に触れられていることに対し嫌悪感が湧き出てきて、急いで振り払った。

ジトッとした目で睨めば男は口を大きく開ける。


「本性現しやがったなコノヤロー!この人僕のこと汚物を見るような目で見てきますー!自分から誘っきたのにー!」


「ちょ!何大声出してんのさ!!」


急いで男の口を抑えるが時すでに遅し。

周りの目が一斉に集まってしまった。


「い、いい加減にしなさいよ、あんた…」

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - チノちゃんさん» ひゃぁぁありがとうございますうう泣 (2020年7月20日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - 凄く良かったよぉぉぉぉお (2020年7月20日 1時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - きょこさん» わぁぁありがとうございました泣泣 本当に嬉しいです、、、!! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 高杉〜!!!かっこよすぎる!おもしろかったです。もっともっと読みたい…キュンキュンしまくりでした。ありがとう^_^ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 5129d38d73 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みきゃんさん» 了解しました!この作品の番外編をいずれ作ろうと思いますm(_ _)m (2020年6月19日 18時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年3月6日 13時

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