第124話 超生物をもう一名様ご案内〜 ページ34
この戦いに勝つためには、ボンゴレファミリーの守護者全員の力が必要となる……それはアホでウザくてチビなランボも例外ではない。
リボーンがかけた軽い催眠を解くスイッチは、本当にヤバイ時に叫んでみろと言われていた。
「(それは……今だ！！)どうしたランボ！！！ 沢田のママンに会いたくないのか！！？」
「！！！ ママン……？」
ランボの脳裏にやさしくてあたたかいママンの姿が浮かぶ。
「ママンに会いたい〜！！！ ぎゅうど〜ん！！！」
スイッチは見事押され、雷の炎を灯したランボは泣きながらボンゴレ匣を開く。
牛丼とはランボの匣兵器、雷牛の名称だ。
形態変化によって現れた盾は、恐るべき攻撃力で雲ヴェロキラプトルたちを一瞬にして全滅させる。
「あのチビ……す、すげぇ！！」
「マ・マ・ン…」
「気力をすべて使い果たしたな。よくやったぞ、ランボ！！」
気絶したランボは笹川了平の腕に抱かれる。
「そろそろ本腰を入れましょうか」
「修羅開匣か！！」
湖から何かが飛び出し、バジルと野猿の肩を抉って空へ伸びていく。
地に伏せ、それらをやり過ごした四人が顔を上げると、桔梗の体からは雲の炎が噴出し、その髪は湖へ走り……水面からは大量のスピノサウルスが出現していた。
「か、怪物……！！」
「私の体は肉食スピノサウルスの姿を雲の炎で変形増殖させており、原形をとどめていないのです。自ら言うのも何ですが、真六弔花にて最強の戦闘力を誇っています」
「相手にとって不足はない……ここはボンゴレ晴の守護者、笹川了平が相手になる！」
彼は3分、つまりボクシングで言えば1
匣兵器の
笹川了平が身にまとうのは、ボンゴレのエンブレム入りヘッドギアとボクシンググローブ。
「純度の高い炎です。さすが選ばれし守護者とその兵器。ですが私が修羅開匣してしまった以上、体に触れることすら…」
最後まで紡ぐ間もなくアッパーを喰らう。
「(何ッ……私の動きについてこれる人間など…) ハハン、まぐれですよ…」
まぐれなどではない。
確かに笹川了平は桔梗の姿を捉えている。
「
「(これは……異常だぞ！！ 人間としてこの強さ、私が今まで戦ってきた個体の中で最も強い個体だ！！)」
避ける暇すら与えない。
第125話 対ブルーベルチーム…？→←第123話 対桔梗チーム
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年5月9日 21時
