story…81 ページ31
結局出してくれなかった
どうしても行かせたくないのね
でもそこまでやるのがおかしい
お父様たちの声が…嘘に思えちゃう
慎司兄さんがこんなにも辛い思いをしてたんだから
ガチャ___
A:!!
「シーっ」
A「し、慎司兄さん!?」
慎司「この部屋、頑丈に造られてるけど、結構壁が薄いんだ
だからあまり大きな声を出さないでくれ」
A「は、はい…」
慎司「使用人から聞いてな…まさかお前がここに入る日が来るとは思ってなかったよ」
A「兄さん…私…」
慎司「知ってしまったんだな」
A「えぇ…私が血が繋がってない事も…兄さんがこの部屋で辛い思いをしていた事も…」
慎司「…あぁ、そっか…あれ捨ててなかったのか
まさかずっとこの部屋に置きっぱだったとは…
まぁ、あのクソ両親は気付かないだろうな」
A「…。」
慎司「昔の事だ、昔の俺は無視してくれ」
A「そんな事出来ないわ
兄さんがこんなに辛い思いしてたなんて…私は一緒に居たのに気付いてなかった」
慎司「お前はずっとあいつらに支配されてたようなもんだからな」
A「ごめんなさい、兄さん
私は何も分かっていなかった」
慎司「A」
A「…っ」
慎司「こっちを見て」
言われるが私は兄さんの方を向く
慎司「俺は好きでお前を助けたいって思ってるんだ
昔なんか関係ない、血が繋がってなくてもお前は俺の大切な妹だ」
A:!!
『気にしないで下さい、俺は好きでA様。助けたいって思ってるんです
俺の故郷がどうなろうと構いません、今の俺はこの国を守りたいんで』
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