story…77 ページ27
『◯月×日…今日、テストで95点だったから父様に怒られた
反省した後勉強しなさいって言われてまた閉じ込められた
父様は100点以外取るとすぐ怒る
それに比べて妹には優しい
あの子は100点じゃなくても怒られないし、逆に褒められてる
何で?おかしくない?何で僕と扱いが違うの?』
『◯月×日…今日も怒られて閉じ込められた
もうこの部屋には慣れてしまった
幼稚園の頃からずっと閉じ込められてたのが慣れて来ちゃった
来年、僕は中学生になる
受験勉強しなさいって言われていつもここに入れられる
きっと父さんも母さんも僕なんかどうでもいいんだ
もう寂しくなんかない』
[◯月×日…中学生になって初めてこの部屋に閉じ込められた
理由またくだらない事だ、俺が友達を作ったからだ
あいつらが言う一般人とだ
何でいつもそれだけで怒るんだ?
俺が誰と触れ合ったって構わないだろ
あいつらはおかしすぎる
けど一番可哀想なのはAだ
前はあいつの事を好きじゃなかったけど
今では可哀想だと思ってる
あいつらに支配されて、あいつらの言いなりになってる
友達だってあいつらが言った奴としか話してないらしい
このままじゃAもあいつらのように腐った人間になる』
兄さんの想いがここに書かれている
この部屋は反省部屋として使われていた
しかもこの日記の量からにして…
A「ほぼ毎日のように…」
『◯月×日…もう限界だ、あいつらは狂ってる
こんな所にずっといたらいつか病んでしまう
あと一年したら中学を卒業する
そしたらこの家を出ていくんだ
もうあいつらと居たくない
けどAが心配だ
あの子とは血が繋がってないが、それでも大切な妹だ
本人はその事を知らない
きっといつかは知る事になるだろう
でも俺が居なくなってあいつらはAを俺のように扱ったら?
俺みたいにされたらそれは嫌だ
万が一の為に備えておく必要がある』
それから日記は書かれていない
兄さんは知っていたのね
私が本当の妹ではない事を
兄さんの事をよく理解していなかった
いつも気にしてなかった
けどこんな辛い思いをしていたなんて…
A「気付いてあげられなくて…ごめんなさい…っ…」
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