act 161 『妄想』 【クロハside】 ページ2
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「―――俺の妄想だけど、聞いてくれるか?」
「―――良いだろう、悪くはないからな」
俺は妙な飾りが付いた真っ黒な椅子に座り、
目の前の黒い物体に呟いた。
「……サンキュ―――主」
―――これは、俺の夢の話なんだが。
「―――Aーっ?」
俺は何時ものようにコンビニでアイスを買い、
幼いAに手渡した。
俺らは幼馴染と言うまぁ有りがちな設定だ。
しかし俺の方が一つ年上と言う事は変わらず、
現在12歳と11歳でこの場を過ごしている。
貴「―――ありがとっ!♪」
クロハ「……あ、おう……///」
昔からアイスが凄く好きで、
ガ○ガリ君やらで当たりが出ると物凄く喜んでいた。
そんな無邪気な姿に、惹かれていったのだろう。
貴「―――クロハッ?」
クロハ「……あぁいや、大丈夫だ。
気にしなくて良いからっ」
ヒラヒラと顔の前で手を振り、
俺は棒アイスの袋を開けた。
二人公園のブランコに座りながらアイスを頬張る。
……夢見ていた描写だ、実に素晴らしい。←
クロハ「……あ、れ?当たった」
貴「嘘っ!?本当っ!?」
ブランコから勢い良く立ち上がったAは、
俺の元に駆け寄り食べ掛けのアイスを覗き込んだ。
立ち上がった勢いで、鎖がガチャガチャと鳴る。
……しかしその音さえ、心臓の音で聞こえない。
クロハ「……ちょ、近い……!!///」
貴「良いなぁ……!」
……くそ、身動きが取れない。←
(取りたくないだけですw)
俺は「じゃぁやるよ」と少し俯きながら呟いた。
湯気が出そうな程、俺の顔は赤くなっているだろう。
貴「良いのっ!?やったぁ!!!♪」
ほら。そうやって、
無邪気に喜ぶんだから、また惚れ直すんだ。
……あ、違う。別に付き合ってはいない。
でもこんな良い所で―――。
―――夢は途切れた。
クロハ「―――こんな感じなんだが、どうだ?」
俺は頭の後ろで手を組みながら、
軽い感じで話してみた。
―――これを主に話した所で、だが。
アザミ「それは良い夢を見たではないか」
クロハ「あぁ……まぁ、
そいつには男が居るんだがなw」
アザミ「そうか……それは残念だったな」
主は俺に言うと、
困った表情を浮かべ、椅子から立ち上がった。
アザミ「―――呼ばれているようだ、
此処を暫く頼んだぞ」
クロハ「あぁ、任せろ」
そう言って主は暗闇に消えた。
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act 162 『悪運』 【貴方side】→←teatime 16 『作者の広報時間』
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貴遥@カゲプロ、しゃちょー厨(プロフ) - 伸夜さん» 意外すぎるCPが居たりしますよねwとにかくありがとうございますっ!! (2015年7月18日 20時) (レス) id: 5dc01a6eeb (このIDを非表示/違反報告)
伸夜 - クロハとアヤノ…。なんかいいかも…!!(笑) 今っ更ですが完結おめでとうございまぁす!! (2015年7月18日 19時) (レス) id: 506cf8dd63 (このIDを非表示/違反報告)
貴遥@カゲプロ、しゃちょー厨(プロフ) - ユリさん» ありがとうございますっ!!また次のも作りますんで…って言うかもう一つ掛け持ちあるんですけどね…w (2015年5月10日 20時) (レス) id: 5dc01a6eeb (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 無事完結、おめでとうございました!お疲れ様です! (2015年5月10日 20時) (レス) id: 625da81c3f (このIDを非表示/違反報告)
貴遥@カゲプロ、しゃちょー厨(プロフ) - ばかっぽいどさん» いえいえ!気にしないで下さいっ!!家デート、気に入っていただけましたかね?w…それも出来る限りなんで、こちらこそすいませんが… (2015年4月28日 20時) (レス) id: 5dc01a6eeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:貴遥@カゲプロ、しゃちょー厨 | 作成日時:2015年3月8日 12時