【銀魂】空から女の子が降ってきました。17

第六百八十一訓 ページ37

すると、桂君がスラッと刀を抜いた。


その切っ先を斉藤くんに真っ直ぐ向ける。





(…………おっと？)






桂「局長！！俺のこの裏切り者の粛清を命じて下さい！」






どうやら堪忍袋の緒が切れたらしい。あまりにも長引く裁判に痺れを切らしたと予想できるが……






近藤「お、落ち着け柱さん！！」



桂「承服しかねる…この男の首が繋がったままでは！」






いよいよ緊迫してきたなぁ……まあ私が出るのは斉藤くんがほんとうに殺されそうになった時だな。水刺してもアレだし。


それに、もし水を差すなら斉藤くんの疑いが晴れてからだ。





(まあ私達がどう思うと決めるのは近藤さん達だ。今の状況見て、どう動く……？)






近藤「ちょっ、柱さん！まだ終は裏切り者と決まった訳じゃ＿＿＿」



土方「だったら向こうにも命じてやればいい」



『！』






と、そこでトシが煙草を吹かす。



そのまま取り上げていた斉藤くんの双剣を出して、彼の方へとヒュンッと投げた。

斉藤くんは反射的にだろうか、それを無言のまま素早く受け取る。



……つか、こりゃあ…………







.









土方「＿＿＿＿＿裏切り者を粛清しろと」










.











…………意外な展開になったな。






土方「ゴチャゴチャ御託は聞き飽きたぜ。ここに居るのは剣に生き剣に死ぬ覚悟のある者達だ。もし弁舌に勝った所で誰も納得しねーだろうよ」






あー、成程。桂君が剣を抜いたのも丁度いいと見越して二人に斬り合いをさせるつもりかな？






土方「言いたい事があるなら剣で語れ」






負けた方が裏切り者。
勝った方が正しき者。

トシで言うなれば解りやすくて良いと言った所か。






土方「その剣で、己の正義を…三番隊隊長の正義を証明してみろ。それが真選組ってモンだろ」






…………成程ね。シンプルで中々に男らしい。





しかし。








.









『アフロ被ってるから痛いだけだね』



銀時「事実を言ってやるなよ」



『痛すぎて全身粉砕骨折しそう』



銀時「それな」



新八「言ってやるなよ！！」






ま、何にせよこの空気の中あの二人の斬り合いは止められないんだ。



だったら斉藤くんを信じるほか無い。





(…………返事の手紙渡せてないんだから彼にここで死なれちゃ困るしね)










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