【仮面ライダーエグゼイド】九条貴利矢がトリップしてきたようです3

第98話 ページ21

データ。

それは、情報の塊。

少なくとも私はそう思っている。

...先程から私を貫通する数列を見続けている訳なのだが、どうもおかしい。

身体はない筈なのに、時と共に身体が軽くなっていく。
...そして。

あれほどまで私が医者になるのに反対していたお父さんの顔も、朧気になってくる。
代わりに浮かんできたのは、私もよく知るあの人。

背が高くて、高そうなスーツを着ていて、胡散臭いとも思える軽薄な笑みを浮かべている。
...あの、ゲームクリエイターの顔。




檀「...」

今まで猛攻を続けていたそいつの動きが止まる。
そして一言呟いた。

檀「そろそろ...ですかね」
貴利矢「...何が」
檀「貴方は余程彼女を気に入っているようなので...削除するのは止めました。」
貴利矢「へぇ...。で？どうせあんたのことだ、また何か意味の分からないこと考えてんだろ」
檀「いえ。私はただ彼女を戻しているだけですよ。...データの初期化と言ったところです」
貴利矢「...戦いながらそんなことまで出来るなんて...ここは本当にあんたが造ったあんたのための世界な訳か」

ある意味呆れにも似た感情がわき上がる。
...どうするか、この状況。

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