第2話 ページ4
『え〜とカミです。よろしくね』
「あ、天沢心陽です」
カミさんか…漢字はなんて書くんだろう
「紙」か「髪」か「神」か
『多分書くとしたらゴッドの方かな。それが一番僕に近いし』
「つまり…神さん?」
『はーい』
「力強いお名前ですね。神様の「神」だなんて」
そういうと神さんはくつくつと笑いだした
『ほんとに面白いね心陽ってw思考が安定しているからこそ混乱しているんだねw』
そんな面白いこと言ったかな…?
『とりあえず起きたら?w体も大分安定してきたでしょ?』
言われた通り体を起こす
さっきから安定安定って…そんな不安定なつもりはないんだけどな
『こっちにおいで』
声の方に目を向けると立派なティーセットがあった
席につきながら神さんに聞く
「さっきの冗談じゃなかったんですか?」
『半分そうかな。まぁお茶といっても見掛けだけだから』
見掛けだけ?食品サンプルってことかな?
試しにティーカップを持ち上げてみるが中の液体は零れる様子がない
『じゃあ早速なんだけど心陽にお願いがあるんだ』
「お願い事…ですか?なんで私に?」
『それはのちのち話すさ!まずは聞いてほしいんだ!』
聞いていくとある世界を救ってほしいということだった
どうやらその世界はもともといろんな形があったそうだったが、ある期間になってからその世界が人気?になったらしく今まで以上の形ができてしまって世界の形が安定しなくなってきたらしい
お願い事が勇者に頼むそれなんだよな〜…
「はぁ…その世界を安定?させたいのはわかったんですけどそのために何をするんですか?」
『その世界の元を作ろうと思うんだ。基礎さえ認識できればどんな形になっても見失わないからね!で、それを君にお願いしたくてさ』
話を聞いてる間刻んでいた眉毛の皺をさらに深くしていく
さっきから絶妙に話がわかんないんだよね…
世界とか形とか安定とか
話の規模が小さいのか大きいのか全くわからん
「それ、私が出来るようなことですか?ていうかそもそもその世界とやらを知らないですし」
『そういうと思った!僕はそういうの干渉するの苦手でさ。どうしても君にお願いしたいんだ』
…またわからないことを…なんだ干渉って…
『だからとりあえずやってくれないかな?』
「え〜…まぁ私に出来るなら…」
『うんうん!君なら絶対そういうと思った!じゃあさっそく行ってきてね!』
え、容赦なもう?
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作者名:こはる | 作成日時:2020年12月16日 0時