全日本ユース専属マネージャー【ハイキュー】

#２２ ページ23

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「太一久しぶり！」

「おー。ひさしぶり」



宮城県の小学校を卒業していた私は、太一とは面識があった。



というか普通に仲が良かった。



小学生の頃からリベロをやっていたからか、話が妙にあったんだよね。



「宮城の中学探してもいねぇんだもん。焦ってたら群馬にいるし」



“挙句の果てにバレーやめてるし？”と続けた太一に苦笑いが零れる。



…ごめん。と笑いながらいえば、太一は気にしてないよ。と続ける。



私がこの学園に入った理由というのは、若利さんに用事があったからだ。



でも、今日は生憎大学の方に顔を出してしまっているらしい。



U-20関係で用事があったのにな。




軽く息を吐くと、目の前には前髪パッツンのくろいやつ。



…綺麗な前髪だなぁ…とぼんやりと眺めていると、ガシッと肩を掴まれた。



「あの！貴女がユースマネージャーなんですか？！」



一際大きな声で問いかけてくるから、私は少しだけびっくりする。



「あぁ、はい。そうですけど…」



そう言うと、その子はピシッとお辞儀した。



「白鳥沢学園高等部！時期エース！五色工です！」



自己アピールだろうか。
いいよ。そういうの好みだから受け付ける。



「得意コースはストレート。真っ直ぐ素直って感じの直情タイプ。それでも基盤はしっかりとしているって所かな？」



監督がコチラに目を向けてくる。



「さっきのプレーを見てかるく分析した程度だから何とも言えないけど。でも反応を見ている限り正しいみたいだね。」



分析力だけは現役時代から持っていた。



コンピュータを使って調べたりもしたし、こうやって直で見て分析したりもした。



だからそこそこ自信あったんだよね。



「全日本ユース専属マネージャーを勤めている加藤Aです。宜しくね。」



体育館の中が、静まり返っていた。

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