【あんスタ】fineの瀬名さん (ページ10)

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〈1年前〉

　私は、泉くんと同じタイミングで夢ノ咲学院に入った

　学院の試みである、女子アイドルの育成

　モデルを休止させる用なものではないけれど、きっと両立は難しいだろう

　そして私は、いつかキラキラしたアイドルになって見せる

　そんなに女子アイドルは珍しいのか、いろんな人が声をかけてきた

　その中の1人で、声をかけてきたのが英智くんだ

　「初めまして、僕は天祥院英智だよ、君、うちのfineに入らないかい？一緒に頂点を取らないかい？」

　何だこの人は…と思ってしまった

　クリーム色の、男子にしては少し長い髪人だった

　天祥院くんも、私が『瀬名泉の妹』だから声をかけてきたのだろうか

　「…兄…目当てなら、断ります」

　「兄？あぁ、瀬名くんの事かな？なんで僕が、瀬名くん目当てなんだい？僕は、Aちゃんをfineに入れたいんだよ？」

　あぁ、天祥院くんは私を『瀬名A』として見てくれる、そう思えた

　「考えておきます…」

　私はそれだけ答えた

　「良い答えを待ってるよ」

　そう言って、天祥院くんは立ち去った