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森「Aちゃんの女の子らしい姿、すっごく可愛かったよ!」
ほら、と云って森が1枚の写真を見せた。
そこには可愛らしく頬を飴で膨らませた、先程までのAがいた。
Aはそれを数秒見つめ、理解した瞬間、顔を真っ赤にしてその写真へと手を伸ばした。
『ちょっと森さん…!それ、渡せ!!』
森「太宰君、君のことを相当心配していたのだよ?どうしてこうなったのか経緯を話してあげ給えよ。」
『…すれ違いざまに触れた異能者の異能がどんなのか気になって好奇心で使ったらこうなりました。』
心配かけて悪かったと云えば、太宰が無言で僕に抱きついてくる。
『治?苦しいんだけど。』
太「勝手に予想外の行動ばかりしないでくれないかな。」
僕はそれには答えず、少し震えている太宰の頭を撫でていれば、中原が太宰を引き剥がした。
僕は布団から出ようとしたが、自身がズボンを履いていないことに気づく。
手帳も何も無い。
僕は少し考え、離れたところで此方を眺めていた芥川と樋口を呼ぶ。
『樋口さん、芥川くん。君達に最重要任務だ。僕のズボンを持ってきてくれないかい?』
と耳打ちすれば、樋口は驚いた顔をし、直ぐに察してくれる。
芥川は特に何も聞かずに部屋を出ていく。
僕はそんな2人を見送り、まだ口喧嘩をしている太宰と中原を眺める。
森「まぁ、あれはある種の異能の暴走だね。君がコビーした異能は自身の年齢を下げることが出来るという異能だよ。」
森が僕が発動した異能について説明する。
よくよく聞けば、その異能者はポートマフィアへとその異能で侵入し、情報を盗んだのだとか。
『話しそらされたけどさ、森さん。その写真は処分しておいてよ。』
その頃の僕、大っ嫌いだから、と云えば森がえぇやだようなどと渋るので、無理矢理分捕り、それをライターで燃やした。
写真が燃え尽きた頃に、芥川と樋口が息を切らしながらズボンを持ってきてくれた。
僕はそれを履きながら芥川達へと礼を述べた。
樋「いえ!大丈夫です。あ、もし良ければこれ……全部入りますか?」
開けたもので申し訳ないんですけど、と言いながら樋口が渡してきたのは飴玉が沢山入った袋だった。
僕はそれと樋口を交互に見て、ありがとう…?と云う。
樋「これ、さっきまでのA君が気に入ってみたいだから。」
僕はそっか、と云って水色の飴玉を口の中に放り込んだ。
それはしゅわしゅわしていて、何処か懐かしい味がした。
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麗夜(プロフ) - 碧さん» コメント、ありがとうございます。よければ長いんですが続編移行の所を読んでくれると嬉しいです。 (2021年10月2日 1時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 夢主に女装?させてください! (2021年10月2日 1時) (レス) id: 044844ac69 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 明日香ちゃん文すとの世界に来てほしい。 (2021年9月15日 20時) (レス) id: 0f5622965b (このIDを非表示/違反報告)
桜三ツ木(プロフ) - でも、すごくよかったですよ!なので気にしないでください。あと、私も女子会一回ぐらいしかしたことないので。これからもがんばってください! (2021年9月8日 23時) (レス) id: 19095acc19 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 桜三ツ木さん» ご希望に添えず申し訳ないです、、女子会というものを非リアの私はした事がなく、女子会かぁぁと悩み、まぁ色々調べて見て、これでも一応頑張って書いたんです… (2021年9月8日 0時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年8月1日 18時