64、やっぱりおかしい ページ17
『おかしい…』
Aは社の雑用をこなしながら国木田の横顔をちらりと見る。
カタカタとキーボードを打つ兄の姿は真面目そのもので、そこだけを見れば何もおかしいところは無いのだが。
Aはスタスタと国木田に近づく。
｢お兄ちゃん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」
｢ん？あぁ……すまんちょっと今は手が離せない。敦、教えてやれ」
｢は、はい！」
｢…」
ほらまた、こうやって素っ気ない態度を取られる。
忙しいからじゃないのは分かっている。
朝に挨拶をしたときも全く自分を見てくれなかったのだから。
｢Aちゃん？大丈夫？」
｢あぁ…うん。この書類の置き場所を知りたくて___」
きっと気の所為…だよね。
お昼になったらもう一度声かけてみよう。
「A、お昼一緒に食べよう」
「うん！あ…ごめん鏡花ちゃん、食べる前に少しだけお兄ちゃんと話したいんだけどいいかな」
「分かった」
直哉の事件があってから数日が経った。
最近は鏡花と一緒にお昼を食べることが多い。
それも彼女の方から誘ってくれたことがきっかけなので、人を誘うのが苦手な自分にとっては凄く嬉しいことだ。
許可をくれた鏡花に感謝を伝えて国木田を探す。
兄の姿はあっさりと見つけられた。
「書類は折り紙じゃないんだぞ！やり直せ！！」
「えー面倒くさーい」
「しれっと敦の机に置くな！！」
毎日恒例である『太宰の説教』。
この光景に慣れつつあることは置いておいて。
「お兄ちゃん、お疲れ様！」
「あぁ、お前か。お疲れ」
返事はしてくれるものの、書類整理をしているため体はこちらを向いていない。
その態度に少しむっとしてしまう。
それならば、朝ごはんの話をしようじゃないか。
「今日の朝ごはん凄く美味しかっ」
「すまん急用を思い出した。悪いな、後でまた話そう」
「えぇ…！」
そう言うやいなや、国木田は探偵社を出ていってしまった。
『あの反応…やっぱり私のこと避けてる』
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ぺぽん(プロフ) - めろ。さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけて飛び上がるほど嬉しいです！これからも楽しく読んでいただけるように頑張りますね🙌 (2023年1月15日 5時) (
レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 国木田くんの夢小説あまり見かけないのでこの作品に出会えて嬉しいです！！この作品大好きなのでこれからも更新頑張ってください！応援してます！！！！ (2023年1月14日 23時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺぽん | 作成日時：2022年12月18日 22時
