出来損ないの私だから。【ハリポタ】賢者の石2 (ページ33)

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元の世界ページ33

『私の情報が少ないんでしたっけ。なら私の事について話しながら今回のお話もしますね』

ｽﾈ「………あぁ」

『先程も言いましたが私は実の両親はもうこの世にいません。顔すらも分からない、と言うのは嘘になるかもしれませんが』

ｽﾈ「………覚えて、いるのかね」

『父は全く。母だけです。おかしな話ですよね、小さい時に居なくなったのに。それも合っているのかも不確かなんです。でも、それを信じるしかない状態で』

『私は元々バーンズさん、と言うの人たちの家で過ごしていました。少々荒い人たちで苦手でした、それでもあの人たちが私の家族だったから仕方がないことでした』

『時々、ロウェリスさんと言う女の人が来ていました。あの人たちとどんな関係なのか知らなかったけど、私はその人が大好きでした。優しくて、こんな私を愛してくれたから』

ｽﾈ「……その女は、」

『ああ、はい。ロウェリスさんは私が小さい時にずっと来ていたんですよ。その記憶だけ、ずっとあるんです。何故なのか分からないけど小さい時の記憶はそれだけ。ロウェリスさんは、少しの間家に来ませんでした。忙しかったのか、それともバーンズさんと何かあったのか。私には分かりませんが』

『ある時、教えられました。ロウェリスさんが死んだ、と』

『急すぎて何も分かりませんでした。何を言っているのかすらも。連れていかれるがままに歩くとロウェリスさんのお墓に着いていたんです。土に詰まっていくその姿は今も忘れられないんです。………忘れたくないんです、どんな姿になっても私を愛してくれた大切な人だから』

ｽﾈ「…………」

『はは、すいません。お話がそれましたね。その後はどうやって帰ったのかも分かりません。でも、次の日になると家はいつも通りだったんです。まるで【何も起こっていない】ように。不思議でしたよ、人が死んだって言うのに何も変わらないんですから』

『あとは普通ですよ、いつもの様に過ごすだけ。あれをしろ、これをしろと言われたらそれをする、それだけ。次は私が11歳になった時です。今年の9月1日ですね』

『その日、ダンブルドア校長が家に来たんです。現れた、に近いですけど。私に手紙をくれました。ホグワーツからの入学証明書？みたいなあれです。もう訳が分かりませんでした。自分が魔法使いだなんて有り得ない、そう思ってましたから』