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Aちゃんが亡くなってから
学校中では曽根の話題が持ち上がっていた
あの事故の目撃者によれば
曽根がAちゃんを追いかけいた際に
Aちゃんが事故に遭ってしまったらしい。
つまり、アイツのせいでAちゃんは死んだ
と言っても過言ではない。
今すぐにでもアイツの所に行って
殴ってやりたい、殺したいほど憎んだけど
アイツは既にこの世にはいない。
目の前でAちゃんが事故に遭って
パニックを起こした曽根は
その場から逃げ出し
近くの川の橋から転落したという…
それでも俺は一生アイツを許すことはできない。
いや、そもそも
俺が熱なんて出さなかったら良かったんだ…。
事故現場には
冷えピタ、ゼリー、アイスクリーム、ポカリ…
などが散らばっていたらしい。
Aちゃんは俺のために
わざわざコンビニまで行って
その帰りに曽根に追いかけられたんだ。
だから、Aちゃんが死んだのは
俺のせいでもある…。
そうだ…全部俺のせいなんだ。
「…は?お前のせい?」
「ああ…俺のせいだよ」
俺のせいで死んだ。
そう言えば、不意に倉持が俺の胸ぐらを掴んだ
「テメェ…それ、本気で言ってんのか?」
「冗談で言ってどうすんだよ」
「俺はお前のせいだなんて微塵も思わねぇ。
深沢だって思っちゃいねぇよ」
倉持の胸ぐらを握り込む強くなるのがわかる
「御幸がそんなこと思ってるって知ったら
お前を好きだった深沢が
どんなに傷つくかわかってんのか?!」
「……」
「お前がいつまでもそんなんじゃ
深沢が報われねぇよ…可哀想だ。
…今の言葉、二度と口に出すんじゃねーぞ」
そう吐き捨てるように言って
倉持は食堂を出て行った
Aちゃんが報われねぇ、可哀想、か…。
最もすぎて、返す言葉もなかった。
誰かを憎んだり、恨んだりするのがしんどくて
Aちゃんが死んだのを
自分のせいだと思うことで楽になれたんだ
けど、それもダメなら
Aちゃん
俺はどうすればいいかな…?
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作者名:あんず | 作成日時:2015年3月29日 2時