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空振り三振〈181〉 ページ48

御幸side



1回表、鈴美の攻撃

薬師のエースは体ごと投げ出すように豪速球を投げる


1、2番もフライに打ち取られ2アウト


沢「なんであんな高い球に手ぇ出すんスかね?」

全然打てねぇお前が言うなよ…


御「……あれはライズボールだな」

沢「…らいず?なんスかそれ?」

御「打者の手元で浮き上がるように感じさせる変化球。あのピッチャーって100km/hは出てるよな?」

真「出てるなー。バケモノだから、アイツ」


春「あ!Aちゃんが出てきたよ」


一礼してAが打席に入る

浮き上がる前に打つというライズ対策か
打席の前の方に立った


初球、アウトローを引っ張りファール


前に立ってるつーのに、Aのスイングの方が速い

ソフトのバットが野球のより軽いからか…


A ( もっと引き込んで… )

横須 ( ひょろ女に俊平くんは渡さない!! )


際どいコースをカットしていくA

女の戦いってこんなに凄まじいんだな…


春「粘りますね、Aちゃん…」

御「粘ってるつーより、タイミングが合ってねーな…」

沢「天宮打てぇーーッ!!」

倉「耳元でうるせぇな!!」


倉持は叫ぶ沢村のケツに蹴りをいれる


薬師エースは腕を勢いよく振り上げた

そして放たれたボールにさっきまでのような豪快なスピードはなく

完全にタイミングを外されたAのバットは空を切る


審「ストライクッ!バッターアウト!!」


沢「い、今のはチェンジアップか!?」

御「そーだな」


さすが全国クラスの投手


豪速球に、あの緩球……鳴みてぇ…。

本人に言ったら怒られそうだけどww


真「知ってたか?あのバケモノ、都のプリンセスならしいぜ?」


真田の言葉に俺たちは唖然とする

沢「ぷ、プリンセス!!?あれがっスか!?」


その反応を見て真田は「ま、自称だけど」と付け足してケタケタ笑った


薬師の攻撃は鈴美のドロップエースがきっちり抑えた

ストレートも変化球のキレも薬師エースにも負けてない


倉「御幸!あのピッチャー可愛くねぇか?!」

御「あの子、確か男嫌いってAが言ってた気がする」

そう言うと、倉持はガクッと肩を落とした


それから投手戦となりお互い無得点のまま4回表


先頭打者はA

さっきのチェンジアップでの三振がさらに闘志を燃やしたのか

打席に立ってバットを構えるAは哲さんにどことなく似てる気がする


降「打てー!」

沢「次こそ打ってやれーーッ!!」


降谷の声が沢村に掻き消された

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時

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