天才捕手の恋人【御幸一也】 (ページ46)

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とばっちり〈179〉ページ46

御幸side

谷「A……？！何か黒いのが出てるよ！！」

Aの隣に居る友達も漂うオーラにビビっている

とんだとばっちりを受けたAは巨体女子をキッと睨む

「な、何よ？」

少し怯みを見せるがそれでも負けじとAを見下す巨体女子

俺でも怖ぇと思うのに

それでも尚、突っかかるような態度を見せる巨体女子、なんかすげぇな…

「ちょっと美麗！！何やってんの！」

視線だけで火花を散らすAと巨体女子の間に薬師のユニフォームを着た小柄な女子が割り込む

その小さな背中には “ 10 ” とあった

薬師の主将か。

真「山瀬……！！」

山「珍しい。真田が練習試合観に来るなんて…」

そう言った “山瀬” さんは巨体女子とAを交互に見ると「なるほど」と呟き

山「……ごめんね、美麗が失礼なこと言ったんじゃない？」

Aに謝った

A「いえ、気にしてませんから…」

無理やり笑顔を作って笑うA

相手主将に頭下げられたらそうするしかねぇよな…

山「ほら、美麗行くよ！！」

“山瀬” さんは巨体女子を引きずるように去っていく

「俊平くん、次の試合、私の愛の力投見ててね！！その女になんて負けないから！！」

山「美麗ッ！！」

A「私だって負けませんから！！」

耐えられなくなったのか、珍しくAが声を上げた

A「優月ちゃん、勝つよ！！」

谷「もちろん！………」

“優月” ちゃんは俺に視線を向ける

谷「御幸先輩ですよね！？私、Aの友達の谷本優月です！！」

御「え、あぁ。よろしく…？」

谷「写真よりイケメンですね～！！」

谷本さんはまじまじと俺を見る

A「ちょっ、優月ちゃん！？」

……写真ってなんだ？

倉「顔だけなー。性格は悪ぃぜ？ww」

谷「そーなんですか？」

沢「俺も何度騙されたことか…」

沢村の発言に降谷もコクンと頷く

お前らが騙されやすいだけだろ！

A「あ！一也くん、渡したいものがあるの！ちょっと待ってて！！」

そう言ってAは荷物を置いているグラウンドに戻って行った

倉「なぁ、天宮ってお前に敬語使ってなかったか？」

御「あぁ。禁止にした！それでもたまに敬語使ってるけど」

春「礼儀正しいですよね、Aちゃんって」

谷「そーなんですよ。それに努力家だから、先輩たちにも気に入られてるんですよ」

Aが気に入られてると聞いて自分までもが嬉しくなる

良かった、上手くやってるみたいで