イボ蛙みたい〈177〉 ページ44
Aside
1週間はあっという間で今日は薬師との練習試合
朝6時に集合して出発したバスは4時間ちょっとで東京に着いた
A「真美、着いたよ!」
隣で窓にもたれて眠っている真美を起こす
夏「荷物降ろして挨拶して5分後にアップ始めるから、トイレとかその間に済ましといてね」
「「はい」」
薬師高校に到着してバスを降りて
整列して相手に挨拶し、ベンチに入り素早く試合準備をする
午前午後と1試合ずつ
午前の試合は2年生しか出さないらしい。
だから私たち1年はベンチで裏方やランナーコーチをすることになっている
アップしてキャッチボールしてロングティー1人10球、そしてすぐノックをしてから
1時間後の11時に試合は始まった
3回からブルペンで薬師のエースが肩をつくる
あの人が怪物エース…
投球もだけど何より顔が……怖い!!
浅「イボ蛙みたい」
A「こら、言っちゃダメだよ!!」
結局午前の試合では怪物エースは出てこなかった
だけど二番手の左投手もタイミングの合わせずらいフォームに、スピードも結構あった
結果は3ー2の1点差でウチが勝った
それから昼食を含めた休憩が1時間与えられる
手を洗いにグラウンドを出てお手洗いに向かっていると
「やっぱりAちゃんの高校だった!」
声がしてそちらに視線を向けると制服を着た真田さんが私に軽く手を振っていた
A「真田さん!お久しぶりです」
真「久しぶり!ユニフォーム似合ってるじゃん!カッコいいー♪」
A「そーですか?ありがとうございます!」
今まで野球しかやってなかったから短パンのユニフォームなんて初めてで自分で見たとき違和感があったけど
よかった、変って言われなくて…。
谷「ちょっとこのイケメンさん誰?!」
隣に居た優月ちゃんが耳打ちする
A「2年生の真田俊平さん。薬師野球部のエースだよ」
真「ちなみにAちゃんの次期彼氏ね」
真田さんはニッと笑って言った
谷「マジ!?Aズルいよ〜!御幸先輩が居ながら真田さんにも手を出そうとするなんて〜!」
A「ち、違うよ!!手なんて出してないから!」
慌てて否定していると
「俊平ぇく〜〜〜〜〜んっ!!!」
後ろから凄まじい足音が迫ってきた
な、何!?
振り返ると怪物エースさんが何とも言えない強烈な形相でこっちに来た
そして私の横を一瞬で通過して真田さんの前に立つ
「来てくれたのねー!!嬉しいわ!!」
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時