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怪物エース〈176〉 ページ43

Aside



「「こんにちは、失礼します!」」


午後の授業が終わった放課後

部室に入ると、主将(夏実先輩)がスケジュールの載ったプリントを配っていた


夏「真美、A、来週の土曜に遠征試合が入ってスケジュールがずれるからチェックしといてね」

そう言って私たちにもプリントを渡した


遠征試合とか久しぶりだなぁー
どことやるんだろ…


プリントに視線を落として確認する


場所は東京……!!

相手校は…………えっ!!!??


浅「ん?A、どしたの?」

A「あ、いや何でもないよ!あの、こことはよく試合やるんですか?」


私は夏実先輩に尋ねる


夏「年に2、3回はするかな。まぁ強豪だし、ウチと全国では因縁の相手。……とは言っても、ここ5年ウチは全国行けてないんだけどね」


A「そーなんですか…」


夏「強打線で有名だったんだけど昨年入ったエースが怪物なんだよ」

夏実先輩は苦笑して言った


怪物エースって降谷くんみたいなタイプの豪速球な投手ってことなのかな……?


なんかドキドキしてきた!!


谷「A、めっちゃ目がキラキラしてる…」

浅「ホント怖いもの知らずというかなんというか。マジで怪物だよね、あのエース…」


怪物エースのことで頭がいっぱいになる私の耳には二人の会話は届かない


A「楽しみ!!」





真田side



昼休み、学食に昼飯を食べに野球部のメンバーを連れて廊下を歩いていると


ーーードスッドスッドスッ…

背後から凄まじい足音が近付いてくる


振り返らずとも誰の足音かはわかる


「俊平くぅ〜〜んっ!!」

しゃがれた声で俺の名前を呼ぶ足音の持ち主


周りの奴らは俺に哀れみの目を向ける


そんな目で見るくらいなら誰か匿ってくれよ…。


真「はぁー…」


俺は深い溜め息を溢してゆっくり振り返る


そして目の前に居たのは案の定

俺を追い回す2年女子

横須美麗(よこすみれい)だった


コイツは女子ソフトボール部のエースでいろいろと怪物クラス

だから俺は心の中で密かに横須を「バケモノ」と呼んでたりする


真「……何?」

横「あのね、来週ここのグラウンドで練習試合があるの!相手は県外の高校なんだけど……。
私、頑張るから今度こそ観に来て?」


練習試合がウチである度にこうして誘ってくる


真「へぇー。県外ってどこ?」

俺は何となく訊いてみた


横「愛知県の鈴美女子よ!!」


愛知県の鈴美ってもしかしてAちゃんがいる高校じゃ……!!?

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時

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