誕生日〈174〉 ページ41
御幸side
御「降谷、まだ高い。もっと低く」
ブルペンで小野が受ける降谷の球を横で見る
バンドが取れて痛みもなくなって少しずつ練習に参加できるようになった
今は神宮大会中で一回戦は2点差で勝ち
明日もまた試合がある
片「御幸、あと10球で降谷はあげろ。」
御「はい」
決勝の翌日、野球部全員で辞めるという片岡監督を止めたけどなかなか取り合ってもらえず
落合コーチが「青道がここまで来れたのは片岡監督の手柄で、自分はまだ今の立場からこのチームを見たい」と言ったことで
監督を続けることに迷いのあった片岡監督は
続けることを決意してくれた
練習が終わって食堂で夕飯を食べる
倉「あ!そーいや、今日お前の誕生日だよな?」
御「ん?あー、今日って17だっけ?」
倉「あぁ。つーか自分も忘れてたのかよww」
怪我とか大会やらで誕生日のこと全然頭に入ってなかった
沢「御幸センパイ誕生日なんスか!?仕方ないっスねー。何もないのは可哀想だから俺が歌でも歌いましょー!!」
そう言って立ち上がった沢村はスプーンをマイクがわりにして大声で歌い出す
歌ってるっつーよりただ大声で叫んでるだけだ…
「沢村ぁ!歌うならちゃんと歌え!」
しかもブーイングされてるし…
誕生日……か…
御「……あ”ッ!!」
倉「急に声上げんなよ!」
倉持はギョッとして俺を睨む
御「悪ぃ悪ぃ…」
この前Aが電話で俺に「欲しいものないですか?」って訊いてきた
あの時は急にどーしたのかと思って
「Aが彼女でいてくれるだけでいい」
とかなんとか、かっこつけて言ったけど
誕生日プレゼントのことだったのか…
ま、あの言葉に偽りはちっともねぇからいいか。
倉「天宮から連絡あんじゃねーの?」
御「部活にバイトにアイツも忙しいからな…」
沢「ちょっ、御幸センパイ!俺の歌聴いてんスか!?」
御「あ、悪ぃ。聴いてなかったwwつーか、行儀悪ぃぞ?」
夕飯を食べ終え、騒がしい食堂を出るとケータイのバイブが鳴った
相手はAからだ
御「もしもし?」
A『一也くん?天宮です。今、大丈夫ですか?』
御「あぁ。大丈夫だよ」
俺は食堂の裏に行き自販機の前のベンチに座る
A『お誕生日おめでとうございます!』
御「サンキュ!……あのさ、誕生日ってことでお願いがあるんだけど、いい?」
A『はい!なんですか?』
「お願い」と聞いてAはなんだか嬉しそうな声で返事をした
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時