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ゲームセット〈171〉 ページ38

Aside



沢村くんがマウンドを降り、降谷くんが上がってきた


前打席で沢村くんから二塁打を打った真田さんには降谷くんがいいのかもしれないけど

立ち上がり、大丈夫かな……?



降谷くんの投球は3球連続高めのボールとなる

4球目、インコースにストレート

カウント3ー1


5球目、ど真ん中のストレートで真田さんの打球は右中間へ抜け

三塁打を打たれてしまい薬師に点が入り、1点差になる


タイムをかけた一也くんがマウンドに駆け寄った


多分、サインで出されたのはスプリットで落ちなかったんだろう


2アウト 三塁


ふと、悔しくて、野球を怖いと感じたあの夏の予選が頭を過る

あと一歩のところで届かなかった甲子園


私は行けなかったけど

一也くんたちみんなには行ってほしい!!


降谷くんはロジンを指先につけて
先にある一也くんのミットを見つめる


初球、際どいコースだったけどボールとなる

平畠さんは慎重にボールを見ている


2球目、インローにストレート
平畠さんはバットを出せないようだった


カウント1ー1


真「平畠!!気負いすぎんな!」

三「自分のスイングっスよ!!」


薬師から打席に声援が送られる


声援ってプレッシャーにもなるけど気持ちが弱ってるときとてつもなく力をくれる時がある


それをプレッシャーと感じるか、力に変えるか
それは受けた本人次第だけど。


5回裏のスクイズを見たところ
平畠さんはきっと力に変える方だと思う…


ここでもし、点をやれば流れは確実に薬師に戻る


降谷くんの球を何とか当ててカットして粘る平畠さん


カウント3ー2 (フルカウント)

降谷くんから放たれたボールは変化して打者のバットは空を切った


今のは、スライダー…!?

降谷くんいつの間に……!!


沢村くんだけでなく降谷くんまで新たな変化球を身に付けていることに唖然としてしまう



審「ットライク!アウト。ゲームセット!!」


決勝戦 青道 vs 薬師の壮絶な試合は8ー7で

青道が優勝を飾った



A「……ょかった…」


ずっと張っていた緊張の糸が切れたように脱力し
その場にしゃがみこむ


途中、一也くんが倒れるんじゃないかって怖かったけど一也くんは最後までグラウンドに立っていた


ベンチに戻る際、一也くんがフラッと倒れそうになるのを倉持先輩が即座に支える


表彰式は一也くんが出られる状態でなかったため副主将の前園先輩が受けて

一也くんは太田部長とすぐさま病院へ向かった

電話だと…〈172〉→←エースの登場〈170〉



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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時

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