都のプリンス〈163〉 ページ30
Aside
決勝が始まり1回はどちらも無得点に終わり
2回に前園先輩のポテンヒット、白州先輩のバスターエンドラン
そして樋笠先輩の犠牲フライによって先制点を獲得する
3回表、倉持先輩の俊足とランナーコーチの判断により追加点
青道が2点リードでバッターは4番の一也くん
すると、薬師が投手交代をする
早めのエース登板かと思われたところにマウンドへ上がったのは
サードの轟くんだった
轟くんは初球から一也くんの顔スレスレに投げ込む
避けた一也くんはその場に倒れ込んでしまう
伊「いきなり顔近く!!危ねぇじゃねーかオラァ」
わざとじゃなくボールがスッポ抜けたような感じだったけど見てるこっちは冷や汗をかく
只でさえ怪我をしてる一也くんにデッドボールなんて当てられたら…
私は余計な心配なんてしちゃダメだと自分に言い聞かせるように首を振った
轟くんのピッチングを見る限り
狙って投げてはいないように見える
ってことは一也くんの苦手なタイプ…
苦手ながらもバットに当てた一也くんの打球はボールの威力に押され打ち上がりショートフライとなってしまった
カ「あーいう投手捉えるの難しいよな」
白「4番ならせめて外野フライにしないと」
一也くんに手厳しい言葉を吐く白河さん
以前私を“ ひょろチビ ” と言ったこと、まだ忘れてませんから…!!
「今のはボールの勢いに押されてだろ。一也って今調子崩してんの?」
突然聞き覚えのある声がして視線を向けると
そこには成宮くんが立っていた
カ「遅かったな鳴……」
成「樹が寄り道ばっかするからさ〜」
そう言った成宮くんは私の視線に気付いたのか
不意にこちらに目を向ける
成「……」
A「……こ、こんにちは…」
軽く挨拶すると成宮くんは私の方へスタスタと歩いてきたかと思ったら
そのまま勢いよく抱きついてきた
A「う”ぐっーー!!?」
「めっ、鳴さん!!?」
成宮くんの後ろに立って荷物を持っている“ 樹 ” と呼ばれていた人が目を白黒させる
成「Aーー!!俺に会いに来たくれたの!?」
A「ちっ、違いますっ…てか苦しいです……!!」
原「鳴、離れろ!」
成「雅さん!俺とAの感動の再会に口挟まないでよ!!」
抱きしめる力を弱めて口を尖らせる成宮くん
多「……あの、鳴さんの彼女さん…ですか?」
成「樹、そんな当たり前のこと聞かなくてもわかるでしょ?」
多「ぇえ!!居たんですか!?」
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作者名:あんず | 作成日時:2014年6月19日 16時