天才捕手の恋人【御幸一也】 (ページ21)

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大胆発言〈155〉ページ21

御幸side

A「……一也くん、脱いで下さい」

御「……は？」

ちょっと待て。

忘れ物見つかったのか？という俺の質問に脱げというAの返答は一体どーいうことだ……？！

御「意味わかんねーんだけど……。お前だってそれセクハラ発言なんじゃねぇの？」

そう言うとAは顔を赤くさせて首をぶんぶんと左右に振った

A「セクハラじゃないです！一也くんみたく下心は全くないですから！！
……いーから脱いで下さいよ！！」

Aは強引に俺のパーカーを引っ張る

なにこれ？攻められてんの、俺が！？

てか、こんな強引なA、初めて見たかも……

じゃなくて！！

御「ちょっ、A！服伸びるから引っ張んなって！わかった、脱ぐから！！」

観念して俺はしぶしぶ着ているパーカーを脱ぐ

御「……下は？ww」

下のジャージに手を掛けて訊ねると

Aはさらに赤面させて
「上だけでいいですッ」と慌てて俺を止めた

A「そのままじっとしててくださいね？」

御「……はいはい」

そう言うとAは俺の周りをにぐるりと回り

Aの少しひんやりした手が
そっと俺の肌に触れた

そこは試合でのクロスプレーから痛みがきていたところで

しまった……！！

と思った頃には遅かった

A「ここ、やっぱり腫れてますね…」

御「……いつから俺が怪我してるって気付いてたんだ？」

A「もしかしてと思ったのは、一也くんの最後の打席の時でした。インハイの投球に対しての反応が鈍かったので……」

普段鈍感なくせに、知られたくないという、こういう時は鋭いんだな…

御「そっか……。
他のメンバーや監督には言うなよ。俺が怪我したことで士気を下げたくねぇ……」

夏の予選決勝、怪我を背負ってグラウンドに立っていたAは本当に不安だったんだな…

しかも骨折したままプレーしてたなんて
アドレナリン、どんだけ出てたんだよ

怪我をしてAの気持ちが痛いほどわかった気がする

俺は振り返り、Aを抱き寄せた

A「あ、あのっ……一也、くん！？///
誰にも言いませんから……その……
ふ、服、着てからにしてください！！」

顔を沸騰させて俺を見上げるA

御「えー。脱げっていったのAじゃん！
あ、どーせならAも脱ぐ？」

A「何言ってるんですか！！」

Aは俺をキッと睨んだ

御「うそうそ。冗談だよ！Aにまで脱がれたら、俺の理性が即吹っ飛んじゃうからww」