ブフ・ブルギニヨン ページ4
.
｢ん、これ美味しいっすね〜！｣
｢それはブフ・ブルギニヨンだね！ジュンくんそんなのもわからないなんて…庶民代表だね！｣
｢ぶふ……、はい？｣
｢牛肉の赤ワイン煮込みですよ。｣
｢なんで茨が知ってんすか！？裏切りましたね！｣
｢だから一緒にしないでくださいって言ったじゃないですか｣
｢ジュン、食べ物が入っている口で喋らないでほしいな｣
｢あっ、すんません。ナギ先輩｣
フレンチ料理を堪能している筈なのにすごく賑やかな家庭のディナーみたい。
ジュンを嘲笑う茨と日和お兄様に、少しムッとして注意した凪砂様。
｢ふふふ、楽しいですね｣
｢うんうん！ジュンくんは無知すぎるけど楽しいねぇ！いい日和！｣
｢A、これお好きなんですか？｣
｢よく分かりましたね！なぜです？｣
｢夢中になって食べていたので｣
小さく茨に笑われると、他のみんなも笑顔でこちらを見た。
完全にバレていたぁ……
口を抑えながらそっぽ向くが、顔がぽぽぽと熱くなる。
｢図星ですな｣
｢だって……美味しいんですもん、｣
｢っ！｣
｢…茨カウンター食らったね？｣
向き直しそう言えば、今度は茨が顔を赤くしてジュンの方を向いてしまった。
それに対し、日和お兄様がニヤリと笑う
｢イチャつかないでもらっていいすか〜？っいでぇ！！！｣
｢ジュン……うるさいよ｣
｢ナギ先輩〜！怒るならこいつっすよぉ｣
下で茨が思いっきりジュンの足を踏んでいた。
ふんっ！！！と鼻を鳴らす茨は拗ねているのか
まだ顔が赤いままで少し心配になってしまう、
覗き込めば、また視線を逸らされてしまった。
｢ふふふ、茨も適わないでしょう？可愛いぼくの妹に｣
｢随分と素晴らしい教育をされたようで。｣
何故か誇らしげな日和お兄様に首を傾げれば、ファンなら絶叫するようなウィンクをいただいた。
もしや、今の状況分かっていないのは自分だけでは……？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなちゃ | 作成日時：2022年10月12日 18時
