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翌朝、Aが学校にやってくるとざわざわと教室の中が騒がしい。
何ごとかと思って中に入ればそこにはピンクと空色の髪の人間が二人、、、
「(面倒だから関わらないように、)」
とそっと視線を逸らしたが,時既に遅し。
あ、Aじゃんと言って声がかかる、
嫌だなと思っていると、案の定不機嫌そうなピンク頭の男が目の前にいた。
「逃げるなんて卑怯じゃん。」
「はあ?どこが?」
煽るように答えれば、ふーんと言って光はにやりと笑っていた。
「Aが構ってくれないなら俺ずっとこうしてるから。」
「おい」
引っぺがそうした瞬間、群衆に紛れてこちらを睨むものが数名。
Aは連中の顔だけ覚えてから、本気で光を突き飛ばした。
「ふざけるな、いつもいつも鬱陶しい。」
わりとドスの聞いた声で答えれば、じっとAを見つける光。
しばらく無言の睨み合いが続き、あっそう!!なんて大きな声でドスドスと席に座ってしまう彼に、Aは一つため息をついた。
睨んできた連中は至極面白くなさそうな顔で、Aは馬鹿馬鹿しいと思いつつも、さてどうしてくれようかと思案にふけった。
案の定、Aは昼食に向かう前に、その邪魔な奴らに張られた。
通路をわざとふさぐように立つその姿を、Aは無視するように通り過ぎれば、おいっと言って肩をつかまれ、振り向きざまにこぶしを振られる。
幸いにして少し足元がふらついたので、こぶしはよけられたがこすった頬は痛い。
「乱暴な。」
黙ってそう告げれば、面白くないのか、二の手が繰り出されるが、Aは躊躇することなくその股を蹴り上げた。
「っつ〜〜〜〜〜」
言葉にならない痛みに耐えかねて、男は急所を押えてうずくまる。
「てめえ。仮にも男だろ。よくそんなむごいことが…」
「は?
俺の忠告をもう忘れたのか?鶏じゃあるまいし、ああ、ほら・・・」
Aはにっこりと笑みを浮かべていた。
手に持ったスマホには恐ろしげな何かが移る…
「上場したての子会社がなめるなよ。」
にっこりと笑顔のAに、男の顔は引きつった。
確かにそこには、東條の親の会社名がある。
もともと株については多少なりともかじっていたのだ。
これをどうしたらいいかくらい、東条にだってわかっていることだろう。
何度目かわからないその目にAは冷たく言い放つ。
「一度目ならまだしも、二度も俺にケンカを売ったことを後悔させてやる。」
そういってAはどこかに連絡をし始めた。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年11月7日 2時) (レス) @page34 id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 押し付け的で母親としての愛情を持ち合わせていなかったらしいですよね。そんな割には好みでしたけど。楽しみにしています。 (2019年12月20日 11時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - イライザさん» ありがとうございます。ハリポタシリーズから引き続き拝読している身としてイライザさんの設定や世界観でコードギアスを一度拝見して見たいと思いました。私は個人的にルルーシュが好きです。特にギアスで命令している場面は特に。あと、ルルーシュの母親の愛情が (2019年12月20日 11時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» コードギアスとりあえず一話みてみました、話の流れとか面白そうですし、主人公の設定も先に見ましたが魅力あふれるキャラですよね。今度書いてみますね。 (2019年12月19日 14時) (レス) id: de44fc9ed6 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - あのコードギアスとかって興味ありますか?もし良かったらコードギアスの夢小説が読みたいなぁと思ってしまいました。世界観や設定が細かくて魅力的なので (2019年12月16日 22時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イライザ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年12月13日 17時