107 アズカバン 転機 ページ14
「＿＿＿はあ…憂鬱だわ。」
一人大きなため息をついたAは、気怠げに野菜スープを口に運んだ。
「…大丈夫？A…」
「ああ、ネビル、そこにいたの。」
普段なら油断なくあたりを見合わしている飴色の瞳は、ゆるゆると持ち上がり、まあるい顔の彼を捉える。
「あの、なんか凄く不安そうな顔だね。」
「不安にもなるわよ、
だって今日は選択教科の日よ、運悪くあのドラコと被ってしまったんだから。」
「あ、ああ…そういえば…」
始業式翌日に回収された例の書類は今後、ここを卒業するまで継続してやらなければならない追加授業の申請書だ。
Aもネビルも同様に提出したわけだが、Aのため息の原因を聞いた途端ネビルは顔をしかめた。
「確かに、それは辛いだろうね。」
「そうでしょ？私も何言われるかわかったものじゃないわ。」
はあ〜っと一人深いため息が響く中、黄昏てますなあと両肩にかけられた重圧感。
「…また貴方達ですか。」
油断していました、と振り返った先には同じ顔が二つ。
去年より数段身長が伸びた彼らは椅子に腰かけたままのAに仰々しく礼をした後、何かを差し出した。
「それでは悩めるA嬢にはコレを贈呈しましょう。」
「一応聞くわね、なにこれ。」
「よくぞ聞いて下さった！
そうその名もこれはムシキャンデー！」
と取り出されたのはリアルなまでの虫が…
「キャアアッ！！！！」
手の中のものを見た瞬間、脱兎のごとく逃げ出したAをポカンと見送った双子と、ネビル。
「…なに今の、きゃあって言ってなかった？」
「言っていたな相棒。」
瞬間にやあと笑った二人に、ネビルは嫌な予感がした。
「(た、大変だ…)」
一方その頃、虫を差し出されて逃げていたA。
だが当然といえば当然で逃げ回っていたお陰で、どこだかわからない場所に躍り出ていた時には、時既に遅かった。
「…大変だわ…」
いくら冷静沈着、愛想がなくて、歯に衣を着させない容赦ない詰め寄り方が取り柄の彼女でもこれは焦った。
このままでは集まるように言われていたハグリットの小屋まで安全にたどり着けるか否か、Aが不安に思った時だった。
「…A？」
と誰かに呼び止められる。
声の方向に釣られるようにしてみると、そこにいたのは全身を薄っすらとした靄で包んだような若い女性。
ゴーストであることは一目瞭然だが、その姿は案には見覚えのないものだった。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
