193 秘宝 告白 ページ18
「…待って、じゃあひょっとしておばさまの死は、」
「ああ、僕もアバーフォーズから聞いていたけど、血の契約によって死んだっていう推測だけじゃない、
それよかもっと恐ろしい、推測が立つ。」
青ざめているアレンに、一人ついていけないドラコはAに助けを求めた。
「A結局なんなんだ。」
「マレリーヌおばあさまは、多分、子供だけ産まされて、」
「ああ多分、身内の人間が殺したんだ。」
しんと一瞬空気だけが固まったような気がした。
Aは一瞬、崩れ落ちそうだったが、ドラコがAを支えたおかげで、走る足が止まることはなかった。
「っ、根拠は？」
「僕たちにクラシスっていう名前が与えられた理由はなんだと思う？」
「____マレリーヌおばさまの威光を投影したかったから？」
「半分正解、だけどもっとスリザリンらしく考えないと。」
それってどういう意味？とAが尋ねようとしたとき、辺りに校内放送が響き渡った。
「緊急事態が発生、
全校生徒は直ちに大広間に集まるように。」
走っていた二人の足取りが一旦緩むが、アレンは構わず走り続けた。
「ちょっとアレンッ、これは、」
「ああ多分来たんだと思う、
ヴォルデモート卿が。」
アレンの言葉に二人はごくりと顔を見合わせる。
今しがた襲われた身としては、Aはどこに行けばいいのかも分からない状況だった。
そしてアレンが何処に向かおうとしているのかも。
「ねえアレン、私達何処に向かってるの？
それにハリー達は？」
「ハリー達は今、残りの分霊箱を壊しに行っている、正直俺も警護に行きたい所だけど、」
ひらりと裏庭に躍り出ると、ホグワーツの森からおびただしい黒い影がちらついて視える。
「禁じられた森に居るのは何？」
「ディメンターさ、」
どうして彼らがとAは今更突っ込む気にはなれなかった。
黒くおびただしい彼らはふわりふわりと怪しく空を舞い、何時こちらに着てもおかしくないくらい、すぐ近くまで迫っている。
ドラコの冷や汗をAは見なかった事にし、彼を後ろに追いやって、アレンの隣に並んだ。
「…ここで彼らの足止めをする事が目的なのね。」
「然ういう事、」
言うが早いか、アレンは杖の切っきを森に向けた。
「エクスペクト・パトローナムッ！！」
ふわりと白い大蛇が切っ先から現れたと思えば、地面を舐めるように這って行き、一息にディメンターを一掃して行く。
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ゆう - こんなに引き込まれたのは初めてです。内容も構成も素晴らしい小説でした。主人公とドラコのむず痒いようで愛おしい関係に心が温まりました。本当に面白かったです。あなたの物語を読めたことに感激しています。素敵な話をありがとうございました。 (2020年11月20日 23時) (
レス) id: ba6b4fdba7 (このIDを非表示/違反報告)
の - とても読み応えのある作品で、完結まで休みなしで読み終えてしまいました。物語が進んでいく中で、主人公とドラコの関係性が少しずつ変わり、謎も解明されていき、終始どきどきがとまりませんでした。私の拙い言葉では言い表せないくらい、本当にすてきな物語でした。 (2020年10月25日 4時) (レス) id: f5af52d735 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - ナナナさん» 深夜ですか？！ありがとうございます！そこまで言ってもらえるととても嬉しいです(^^)本当にありがとうございます。 (2018年12月5日 7時) (レス) id: 0af6fdad08 (このIDを非表示/違反報告)
ナナナ - 読み始めたら止まらんくて気付いたら夜中の3時まわってた！とても引き込まれました〜とても面白かったです (2018年12月5日 3時) (レス) id: f9de44e996 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - 水素ちゃんさん» こちらこそありがとうございます。始めて書いたハリポタ作品なだけあって、至らぬ点があったにではないかと何度も読み返したあの頃が懐かしいです^ - ^そんな経緯もあってか、真摯なご感想に感激しました。こちらこそ貴方様の様に素敵な読者様に出会えて光栄です。 (2018年6月16日 18時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月21日 23時
