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病が癒え、やがて雪が降り始めても、君はどこにもいない。


 出会った場所を、二人歩いて回った思い出の場所をどんなに探しても見つかることはなかった。


 一際寒い夜は、君の温もりを思い出す。


 身を寄せ合って囲炉裏火を囲った夜を。


 赤く染まった頬を袖の陰に隠す君を。



 やがて春が来て、また鳥たちが歌いだすと、生き生きと歌っていた君の歌声を思い出す。


 俺の手の中に頬を埋めて、幸せそうに微笑んだ君を。


 夏に秋に、とんとんからり、とんからり。

 という機の音を思い出す。


 思いつめた顔をして、みるみる痩せていく君はそれでも俺と目が合えば微笑んだ。



 君の温もりを、君の声を、君の手を、君の頬を、君の髪を、君の目を、翼を失ったその痛々しい姿まで、その全てを、どれだけ愛したことだろう。





 移ろいゆく季節の一瞬一瞬に君の面影を重ね、やがてまた冬が来た。

九→←七



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夢美 - 絵凄く上手でした。 (2019年8月1日 11時) (レス) id: 32185305c0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち - 鶴の恩返しですか?面白かったです!!! (2018年11月27日 21時) (レス) id: afa6322ad5 (このIDを非表示/違反報告)
notリア充 - 絵が凄い上手ですね!お話しも凄く良かったです。黒彩良いですね最近は上彩ですがやっぱり黒彩も捨てがたいなあ (2018年11月24日 19時) (レス) id: fb8a1e68c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2018年11月23日 18時

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