月を恐れる狼と魔女２【ハリー・ポッター】 (ページ24)

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私は今夜が満月だというのに、脱狼薬を飲むことを忘れてしまった。

＿痛い、苦しい…

こんな情けない姿を見せたくなかった。

意識が遠のいていく中、Aの姿が目に入った。

A、お願いだから逃げて＿。

私は君を傷つけるのが怖い…自らの手で失うのが怖いんだ…

『リーマス！』とAの呼ぶ声がした。

Aの呼ぶ声に応えることは出来ず、私は意識を手放した＿＿。

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目を覚ますと私は医務室のベッドで横になっていた。

｢リーマス、目を覚ましたのじゃな。｣

ベッドの脇にダンブルドアが立っていた。

｢Aの事で少し話さして欲しいのじゃ。｣

｢っAに怪我はありませんでしたか!?ハリー達も＿｣

｢落ち着くのじゃ。Aは転んで擦りむいたようじゃったが、大きな傷はない＿。ただ、Aが動物もどきになっていたので伝えておかなければと思っての。｣

｢Aが動物もどきに…？｣

動物もどきと聞き、学生時代を思い出した。

｢あの子は優秀な魔女じゃ。＿試験では魔法史以外は最高の成績を収めておった。｣

魔法史はAの事だから居眠りしていたのだろう。ちょっと抜けているところのあるAに少し安心した。

｢そうじゃ、もう1つ。セレーネ家の伝説は本当じゃ。Aが癒しの力を使った。今回は無意識のうちに使ったようじゃが、いつかは自由自在に操るようになるじゃろう…。彼女の癒しの力には人々を生き返らせる力もある。＿いつの日か闇の陣営がAを狙うかもしれぬ…。リーマス、Aを守ってあげなさい。勿論儂も協力する。｣

｢分かりました…｣

｢リーマス、Aは君が思っているより強い。だから、彼女を信じなさい＿。｣

ダンブルドアは医務室を出ていった。
私は過保護なのかもしれないな＿。だけど、Aを失うのは怖い。彼女のいない世界はきっと生きた心地がしない。

その後、マダム・ポンフリーに礼を言い、医務室をあとにした。