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14話《友達に身分は関係ない》 ページ18

〜紅明side〜

暫く餌をやっていると、聴き慣れていない声がした。

『何してるの??』

振り返るとAさんがいた。

明「鳩に餌をやってるんです」

『へー……面白いの?』

そう尋ねるAさん。

明「……趣味ですから。落ち着くのです」

『ふーん……落ち着く、ねぇ…僕も餌やりたい!』

明「はい、どうぞ」

断ることもできないので餌を分ける。Aさんは餌を片手に持ち、鳩に食べさせる。

『……確かに落ち着くね。初めて知ったよ。教えてくれてありがとう!』((ニコッ

Aさんは私に微笑んでくれた……その時の顔が可愛らしくて……頰が赤くなるのがすぐ分かった。
それを隠すよう、鳩に餌をあたえる。

終わった頃、一匹の赤い鳥が飛んできた。赤い鳥……初めて見るな。

するとその鳥はAさんの肩にとまる。

『朱雀……』

…どうやら朱雀と言うらしい。

『よく場所分かったね。良い子だ、朱雀』

鳥の頭を撫でるAさん。その鳥は嬉しそうな、幸せそうな雰囲気を纏う。

『……引き続き、お願いね』

そう言うと鳥は再び空へと飛ぶ。……人間の言葉が分かるのでしょうか? それに……何を頼んでいたのでしょう……?

『ねぇ、紅明……』

明「!」

名前を呼ばれ、少し驚く。

『知ってる? 遠くない未来にね、きっと凄いものが現れるよ。それに……世界に異変が起こる』

明「……?」

私は言ってる意味が分からなかった。そんな信用し難い言葉……でも、私は信用した。なぜでしょうね?

『……あ、呼んでる…じゃ、また“明日”ね!』

明「え……?」

『……? どしたの?』

明「あ、明日……?」

『当たり前じゃん。鳩に餌やるの趣味なんでしょ? なら毎日やってるだろう? 僕がここにいる間、一緒に餌やりしたいからまた明日』

明「で、でも……」

迷惑じゃないだろうか? それに彼女は一国の王女…位が高すぎる。

『……ふふ、迷惑なわけないじゃないか。それに、君だって近いうち権力者となるよ…それに……』

彼女は一回下を向き、また私を見つめる。そして人差し指を立て言った。

『“友達”に身分は関係ないさ!』

そう言うとAさんはどこかへ行った。

友達に身分は関係ない……

その言葉が嬉しくて、嬉しくて……仕方がなかった。

15話《意志》→←13話《急な過去編》



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Kapiくる(プロフ) - キロルさん» 神だなんて……! 私はただの人間ですよ! はい、ありがとうございます! 以後も更新頑張りますね! (2016年5月18日 15時) (レス) id: f29b69fec7 (このIDを非表示/違反報告)
キロル - コメント、失礼します!こーんな夢小説作れるなんて、貴方様は神なのですか!?((いや、神ですね!!更新は、自分のペースで頑張ってください♪ (2016年4月24日 21時) (レス) id: 2ac911ddfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kapiくる | 作成日時:2016年3月7日 22時

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