【鬼灯の冷徹】遠い存在【白澤】

その心は ページ14

「じゃあさ、Aって好きな人とかいるの？」









えっ。



予想してなさすぎて焦りまくりですよ？
なんつー爆弾落としてくれてんですか白澤様よお。









『それ聞いて何になるんです？からかうんですか』


「違うよ〜只 聞いてみただけ。ほら、お前ってそういうのあんまり興味なさそうじゃん？」









うわぁ、地味に傷つくやつだ。







『私だって恋する乙女ですよーだ』









当たり前だ。人間である限り自然と人に興味を持ち、好きになる。


それは恋愛絡みでも友情絡みでも同じだ。






ほら、たまにあるじゃん？彼奴嫌い、みたいなの。

話したくも顔も見たくないって、拒絶する振りをして、実は心の中で気になっていたりするものだ。




あたしの持論ではあるけど。


だって生理的に受け付けない人、あれは嫌いの度を越して、興味ないに近いと思う。




嫌いの内はまだ興味があるってことだとこの短くも長い人生で学んだ。









「その恋する乙女に質問です。ぶっちゃけ誰ですか」







教えるわけないだろおおおおおおおお！！！







『誰が教えるかこの。』


「このってなんだよ、このって。教えてくれたっていいじゃん減るもんじゃないし〜」






ここであたしの好きな人をこいつに話すと減るんだよ色々と。



だって相手はこいつだから。









「あっ、もしかしてあれ？僕が好きとか？」






人差し指で自分を指しながらにんまりと笑う彼の顔面をぶん殴ってやりたいと思ったのは何度目だろうか。

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