宴 ページ45
「楽しかったぁ〜！久々にバスケやったけどやれるもんだねぇ。」
『お前ホント何者だよ……俺バスケなんてやった事ねぇぞ？』
「まぁそこは君と僕の違いって事じゃない？」
『はぐらかしやがった……』
更衣室でそんな事を話しながら僕は余韻に浸っていた
ジャミル先輩すっごくカッコよかったなぁ……！
何よりズルせずしっかりと立ち向かうあの姿
前世で僕の周りにいた先輩皆ズルばっかして笑いものにしてきたからいい思い出はなかったけど、あの先輩は違う
自分の実力に心の底から自信を持ってる
僕もあんな風になれたらなぁ……
そんな事を考えながら僕はジャミル先輩の元へ向かった
「先輩！お待たせしました！」
「あぁ。思ったより早かったな。」
「そうですか？」
「まぁいい。さ、我が寮スカラビアへ案内しよう。」
「はい！」
こうして僕はスカラビアにてご相伴に預かる事になった
ーーーーー
「歌え！踊れ！今宵は宴だぁ！」
「わぁ……」
寮長の掛け声で皆はワイワイ飲めや歌えや大騒ぎしている
うちの寮はどちらかといえば静かに紳士に食べるスタイルだから少し新鮮だ
何よりパーティーとかに一度も招かれた試しのない僕は何だかワクワクしてしまった
「お、ラドルじゃないか！宴に来てくれたんだな！」
「は、はい、ジャミル先輩のご厚意で……」
「あっはっは！そう縮こまるな！それよりジャミルの飯はうまいぞ！食って騒いで好きなだけ楽しんでってくれよな！」
「はい、ありがとうございます。」
肩をポンポン叩きながらカリム寮長は笑った
……酔っ払ってないよな？
素なのこれ
凄……眩しい……
「こらカリム、そうグイグイ行くな。食べづらいだろ。」
「お！ジャミル！そっかー、確かに。悪かったな！」
「いえ！お気になさらず！」
「カリムがすまないな。ほら、リクエストのハルワだ。」
「おー！」
黄色いカップケーキ状のそれに僕は目を輝かせた
前世では甘味は悪とか言われてきたからその反動で僕は甘味大好き人間になってしまっていた
古今東西色んな甘味を調べてはいたが食べれたのは少ない
だからこういう機会はとても嬉しい
「いっただっきまーす！……あ。」
「ん？どうした？」
食べようとして途中で止まる
そうだ、僕の食べ方丸呑みだから驚かれちゃうな
どうしよう……そうだ！
「えいっ。」
「「！？」」
僕は頭部にだけユニーク魔法をかけて隠し、その上でカップケーキを食した
「おいしー！フワッフワでまろやかでほんのり野菜の味がする〜！人参かな？」
甘味に興奮する僕をよそに二人はあんぐり口を開けていた
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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます！ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです！ (2021年12月25日 16時) (
レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった､ランドールの魅力をこの小説で知れました､ありがとうございます！ (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんかけうどん | 作成日時：2021年12月16日 10時
