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やり直すチャンス(アズール&ランドールside) ページ34

「それは体を乗っ取る為、ですか?」

「は?乗っ取るだ?おいおい随分な言い草だな。まるで俺が悪役みたいに……違うね。本来あの体は俺の物だった。俺の器になる予定だったんだ。」

「どういう……」

「信じるか信じないかはお前に任せる。……俺達の事を知りたいんだろ?いいぜ、聞かせてやるよ。ま、かいつまみながらだがなぁ?」

そう言って彼は語りだした
彼が何者なのかを……

ーーーーー

簡単に言えば俺は死んだ
ワニと勘違いされてのたれ死んだのか、それとも全く別の要因か……
死因ははっきりと覚えちゃあいない
何でそんな話になるかって?
俺には前世の記憶があるからだ
ま、この世界とは全く違った場所で俺は生きていたからその話をしても理解できないから割愛する
……知りたいって?
俺はそこまでお人好しじゃないんだ、諦めな
ともかく俺は死んだんだ
で、次目が覚めた……いや、意識が戻ったのは母親の胎内だった
暖かな羊水と不思議な感覚に最初はビビった
思考を巡らせ結果として俺は生まれ変わったんじゃないかと思った
奇跡だ
前世じゃ色々あって不祥事起こして会社どころか世界から追放された俺にとってそれはまたとないチャンスだった
前世で成せなかった事ができる
最悪な人生をまた新たにやり直せるんだ
そう思っていた、そう思っていたんだ……
なのに……!

(そろそろ産まれるのか……感覚だが何となくそんな気がする。よし、今度こそ俺は人生をやり直して成功してやる!そうすればワゾウスキやサリバンなんか目じゃない!誰よりも優秀に立ち回ってトップに君臨してやる。そうすれば俺は晴れて人気者だ……!もう誰にも永遠の二番手なんて呼ばせやしねぇ!……ん?)

突然何かがぶつかって来た様な衝撃
それと同時に今までの感覚が消えた
はたりと
それと同時に俺の目は開かれた
目にしたのは暗闇と前世の自分の姿……

「はぁ!?」

俺は驚きのあまり叫んだ
何だ今の、俺はどうなったんだ?
混乱する中俺は遠くに燃える何かを見た
それが魂だった
薄紫と濃い紫の燃える炎の様なそれは薄紫が大半の割合を占めていて濃い紫の部分は米粒程度の大きさ

「な……何で……」

その米粒程度の大きさのそれが自分の魂であると気づけてしまったのは触れた時胸に痛みを感じたからだ
心臓を直に触られている感覚
何故だ
何故だ
何故だ何故だ何故だ!
やり直せると思ったのに
そのチャンスを直前に奪うなんて……
神はそんなに俺が嫌いか
あぁそうかい……悪人にはお誂えってか!?
えぇ!?
そう自暴自棄になり俺は暗闇の中魂の傍で絶望していた
あの日までは……

ひたすらに(ランドールside)→←偉そうな彼(アズールside)



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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます!ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです! (2021年12月25日 16時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった、ランドールの魅力をこの小説で知れました、ありがとうございます! (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年12月16日 10時

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