ランドールの魂を宿した僕は転生者（twst男 not監督生）

新たな門出は ページ4

さてさて
状況整理がようやくついた
冷静すぎだって？
人間テンパりすぎると寧ろ冷静になる物だよ
今の僕は人間じゃなくて獣人ってやつらしいけど
しかも超少数、トカゲの獣人
手足はあわせて８本
人魚族同様下半身は出して良い
流石に上には服を着るけどね
因みに両親は調達屋で有名な家系らしい
貴重な薬草から着ぐるみまで
依頼されたあらゆる物を調達する
それがオークスの調達屋さん
店名は母がつけたらしく、のほほんとした印象を受けるがその実王室御用達の名店である
父は調達業でほぼ家にいないが、接してみれば優しく穏和だった
前世の父は母を捨てて女とトンズラしたらしいがこの人はしていない
どうしよう今世最高だ
人間関係はこれからとして親には大変恵まれている
そしてこの世界には魔法が存在した
勿論の魔力を持たない者もいるが、僕は魔力があるらしい
試しに本で見た通りにやってみると辺りが水浸しになった
外でやってよかった
そして親はそれに大喜び
滅茶苦茶褒められて褒められた試しのない僕はしばらくショートした
今の所困っているのは視力が弱い事位だ
が、それも幸い眼鏡でどうにかなっている
にしても……

(なーんか見覚えあるような……)

鏡を見ながら思う
どこか自分に誰かの面影を感じる
誰だ？
どっかでみた事ある特徴なんだが……

「ラドル〜！エレメンタリースクールの時間よ〜！」

「は、はーい！今行く！」

「ほら、これ人間になる薬！心配はいらないかもしれないけど念の為にね。」

「はーい！」

身支度を整えて僕は走る
今日は初めてのエレメンタリースクールだ
日本で言う小学校的な機関
そして……

(新たな人生の門出！)

今度こそ僕は！
前世で成し遂げられなかったあれこれを今世こそは成し遂げ、幸せな人生を歩むんだ！
さらば内面モンスターの世界！
僕はこの幸せを今度こそ謳歌する！

……と思っていた時期が僕にもあった

「おいおいこんな所にカモがいるぜ。」

「こんな奴見た事ねぇなぁ？」

「ここは俺らの縄張りだぜぇ？」

(ひぇぇぇ……)

初っぱな上級生三人に絡まれた
足を踏み入れてまだ一歩なのに
もう！？
しかも体格がすこぶるいい
こんな僕など一捻りであの世逝きにできそうだ

「あ、あの、入学式に遅れちゃうのでそろそろ……」

「まぁ待てよ。」

「ひっ……」

俗に言う足ドンを食らい僕は逃げ道を塞がれた
他の取り巻きも囲んでくる

「なぁ？俺らちょっと懐が寒いんだ。マドル出してくれりゃあすぐに解放してやるぜ？」

「でなきゃ雑巾絞りだ！」

拝啓今世のお母さん
入学早々不安が勃発しました

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