ユニーク魔法 ページ29
『よーし、んじゃユニーク魔法の練習の時間だ。』
ある日の晩の事
庭に出て僕はランドールを見つめていた
ユニーク魔法を教えて貰う為だ
数ヵ月前にユニーク魔法について教えると言われてすぐに教えて貰おうとしたのだがもしもそれがとんでもない攻撃魔法なら周りに迷惑をかけかねない
幸いうちの庭はかなり広く少し焦げても修復魔法がかけられているので心配はいらない
が、母さんが夜から出張になるタイミングが中々こなかったから結構かかってしまった
何故人払いが必要かといえばランドールは僕以外に見えないので一人で喋っていると不審がられるからだ
今日1日僕の隣にいたが、ジャックも母さんもランドールの姿は見えていなかったのでそう確信した
因みに人前にいる時は極力黙っていて貰っている
一人でお喋りしていたら頭を強打した前科があるので母さんに心配をかけてしまう
彼は浮遊霊の様に空に浮きニマニマと笑っていた
『そんなに心配しなくったって大丈夫だってのによぉ。』
「念には念をいれないと不安でしょうがないんだよ!」
『はいはい。はー……なんでこんな奴に体盗られちまったんだ俺は。』
「盗ってない!」
『はいはい。じゃ、さっさと始めるか。』
ランドールはため息をつきながらやれやれと首を振った
なんでもクラスメイトをボコボコにした時ユニーク魔法が発現したようでその力であそこまでのダメージを与えたそうだ
「前置きはいいよ。どんなユニーク魔法?」
『俺の特技だった奴と似た感じだ。姿を周りの色と同化できる。勿論色んな色にも変えられる。そしてそれにプラスして触れた物の色も透明にできる。ただし色変え魔法と違い触れた物の色は数分で元の色に戻っちまうがな。』
「随分詳しいね。君の世界に魔法なんてなかった筈なのに……」
『お前が普段何してるかは全部見えてたんだよ。その過程で俺も勉強をしただけだ。このポジションもいいもんだぜ?疲れもしないし起きてる間は外の景色も自由に見ていられる。今からでも俺に寄越さないか?』
「お断りだね。それより早く教えて。」
『ちっ、かわいくねぇ奴。はいはい仰せのままに。んじゃやるから少し体貸せ。』
「は?」
『そんな目すんなよ。ちゃんと返すって。』
「その状態で教えるんじゃ駄目なの?」
『まずはやってお手本見せなきゃわかんねぇだろ?コツもあるんだ。お前には俺の体に恥じない活躍ぶりをして貰わなきゃ体を完全に乗っ取った時困るんだよ!グズグズすんな!』
「えぇ……」
動機はともかくそれなりの理由はあるようだ
僕は仕方なくランドールに体を明け渡した
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あんかけうどん(プロフ) - あんぱんさん» ありがとうございます! (9月14日 22時) (レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - ランドール好きなのでうれしいです! 面白かったです! (9月14日 22時) (レス) @page28 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
あんかけうどん(プロフ) - 竜の騎士さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2021年12月10日 17時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士 - はじめまして。最初から読んでみましたが、とても面白くてすぐにハマりました!更新楽しみにしています! (2021年12月10日 13時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年11月25日 4時