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プロローグ ページ1

校門の前で立ち止まり、深く深呼吸する。
最終チェックとして手鏡を取り出して、自分の瞳と見つめ合う。
「大丈夫!変われるから」
自分に言い聞かせるように声に出して言った。
膝上20センチの車プリーツのスカートは派手で、マスカラをオンしたまつ毛はクルンと上を向いていた。
ギャルとまではいかないが、そこらへんの女子高生のような格好だった。
多分、以前の自分だったらこんな格好はせずに長いスカートに体型をカバーするようなブカブカとした上着を着ていただろう。
メイクだってきっとしていなかった。
だって私は63キロの肥満体型にメガネ、オタクをコンプしている冴えない三軍女子だったからだ。

普通科高校の頃のあだ名はそのままの意味で「根暗ブス」。
女子にはぱしられ男子にはからかわれる。
どこにでもあるようないじめの内容だが、私にはとても苦痛だった。
そこで母や親戚に相談したら、夢ノ咲学院のプロデュース科を勧められたのだ。
夢ノ咲学園には正式にプロデュース科は設置されていないので私はその第一号として迎えられるらしい。
体重を63キロから45キロまで落とすのは苦痛だったが私は、憧れていたリア充になるために意地になってしぼったのだ。
メガネだって度入りのカラコンに変えたし、随分垢抜けたと思う。
何よりこの、ばっちりすっぴん風メイクは三軍女子だった自分には真似できまい!
それにここだけの話、ちょっとした下心がある。
イケメンしかいないアイドル科と接触が多い為かっこいい彼氏が出来るかも⁉……というものだったがこれは普通の女子ならばみんな考えるだろう……?
あれ、考えるよね?
まあこれは冗談として、リア充願望が強いのかもしれない。
生まれ変わりたい願望なんてみんな少しくらい持っているものだと思うが、私の場合本気なのだ。
言葉にして言うと「絶対に、リア充になりたーーいっ!」だ。
だが、私は所詮元三軍。
簡単になれるわけではない……。

「そういえば、転校生。前の学校ではどんな制服だったの?写真みせてよ!」
「え?……、いやちょっと」
「それは俺も気になるな……。見せてもらえないか?」
「あ〜……」
リア充になる為には絶対に冴えない過去はバレてはいけない!
絶対にっ!

初めの一歩→



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作品ジャンル:恋愛
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みみか(привидение)(プロフ) - Knights を護る騎士でいたかったさん» コメありがとうございます!誤字の指摘ありがとうございます。以後気をつけようとございます。 (2017年9月15日 12時) (レス) id: f0a2a3f6c0 (このIDを非表示/違反報告)
Knights を護る騎士でいたかった - 北斗くんの苗字は「氷鷹」ですよ! (2017年9月14日 23時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みみか(привидение) | 作成日時:2017年9月14日 18時

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