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だって夢で見ていた男の子の正体がアイドルだなんてどこの御伽噺だ、という話である。
まァ父の会社が倒産し、そこを憧れのアイドルに助けてもらっている今の状況も御伽噺じみてはいるが。
閑話休題。
「でも青系の目って多いんすよね。オレの思いつく限りでも………うわ超いる。引くほどいる」
『書き出してくれたんですね、ありがとうございます……って多？！』
ジュンがメモ帳に書き出した中には北斗やスバルと言ったよく知る名前もあれば、名前しか知らないようなアイドルもいた。が、それにしたって多い。
この中の誰かが自分を守っていた“ぬいぐるみさん”の正体のはずなのに、何故だか全然ピンと来なかった。
「あー……他に手がかりあったりとかって、」
『うん、ちょっと頑張って思い出してみます』
記憶というにはあまりにも曖昧。それでも“その経験”は確かに自分の中に存在していた。
自分より少しだけ大きな身体。全てが終わった後自分の頭に触れた冷たい手。その時、彼は何て言っていた？
『……あっ』
「あれっ？星見ちゃん？それに漣くん！」
それはまるで暗闇の中で火花が瞬いたように。暖かい風が頬を撫でるみたいに。
一瞬掴みかけたそれは真の声が響くと同時にするりとAの手から逃れていった。
「あっもしかしてお取り込み中だった？！ごめんね！」
『いえ！全然大丈夫ですよ。こんばんは、真さん』
レッスン着を持った真はちょうど今から帰るところだったらしい。
ジュンも「お疲れさまです」と笑顔で言い、ワンテンポ遅れてから二人の顔を交互に見る。
「……星見？誰が？」
「誰がってそりゃあ……えッ星見ちゃん、また名乗らなかったの？！その癖治しなって言ったよね？！」
『あっしまった！』
コロコロと表情を変えるAを見て、確かに言われてみればそれっぽいな、とジュンは思った。
Aは言動こそ幼さが見られるが、細かな所作や話し方に育ちの良さが見て取れた。それが星見のご令嬢故であるというなら納得である。
「そういえば星見ちゃん、時間大丈夫？」
『そろそろ帰ります。ジュンさんは？残っていきますか？』
「ああ、はい。おつかれさまです、二人共」
真と、相談に乗ったことに繰り返し繰り返し礼を言うAを笑って見送り、エレベーターに背を向け──ジュンは廊下の奥に見覚えのある男が立っていることに気がついた。
「！青い目……」
その瞬間、理解する。
この眼前の男こそ彼女の探し人であると。
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紅鮭@くじら(プロフ) - 甘風さん» 星見のキャラを気に入っていただけてすっごく嬉しいです〜！ありがとうございます(..›ᴗ‹..) 更新がんばります！！ (2022年12月9日 16時) (
レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - みるタピさん» コメントありがとうございます！そろそろ更新速度戻す予定なのでこれからもよろしくお願いします！(⑉• •⑉) (2022年12月9日 16時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
甘風 - とっても面白くて好きです！更新頑張ってください！星見ちゃんのキャラが良い...！ (2022年12月5日 23時) (レス) @page33 id: e3065dc72d (このIDを非表示/違反報告)
みるタピ(プロフ) - とても楽しんで読ませていただいています！テスト大変だと思いますが頑張ってください！ (2022年12月5日 18時) (レス) @page33 id: c5e7b71543 (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - 立花さん» 立花さん、コメントありがとうございます！！正直ギャグには全然自信がないのでそう言っていただけて嬉しいです！笑 更新がんばりますね〜！！ (2022年9月30日 21時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
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