元ヴァンパイアの妹２【おそ松さん】

"私" ページ25

そうだ…この事件の後に私は兄さん達にあの事を言ったんだ……



『ようやく、思い出したじゃない』



不意に目の前に"私"が現れた



僅かに宙に浮いている



「…私………？」



"私"は小さく頷いた



『私の名前は松野A』



『貴女の中にすむ貴女』



『やっと会えたね』



私の中にいる私？



「…あの声は……私の中の私だったんだ…」



"私"は微笑んで頷いた



『私は中からずっと貴方を、皆を見ていた』



「………」



不意に"私"は顔をしかめた



『折角会えたと言うのに…もうお別れの時間みたい』



"私"は残念…と呟いて私の額に手を当てた



「お別れって…どう言うこと？」



"私"は答えることなくただ微笑んだ



そして言った



『……少しだけ教えてあげようか』



『六つ子の兄弟がいる家には妹がいました。』



『その女の子の名前はA』



『生まれる前、一人の少女と契りを結んだ女の子』



『契りを結んだ相手の名前は…』



『「A』」

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