4▼新事実 ページ5
松野家に加入して数日。
だいぶこの家にも慣れてきた。
皆とも仲良くなれた。
この家に慣れてきたのはいいが
一つ、気がかりなことがある。
それは六つ子さんたちはいつ、どこで働いているのか。
全然仕事にも行ってないし
大学が休みだった時も、みんな家にいる。
「いってきまーす」
「…A、どこ行くの」
「バイトだよー」
「行ってらっしゃい」
今日はバイトの日。
近くのファミレスでバイトをしている。
…一松くんは仕事は何をしてるのかな。
そんなことを気にしつつ、家を出た。
****
「お疲れ様でしたーっ!」
バイトが終わり、夜道をひとりで歩いていた。
やっぱり、気になる疑問が一つ。
六つ子さんたちはいつ、どこで働いているのか。
よく考えてみると、平日もずっと家にいるし
どこかに出かけていと言えばチョロ松くんだけだ。
気付けば、家に着いていた。
考え事をしていると、なんだか物事が一瞬に感じる。
「ただいまー…です」
「おーAちゃんお帰りー
遅かったな!早く飯食おうぜ!」
……待っていてくれたんだ。
温もりを感じながら、みんなが待っている机に向かった。
________
____
__
「おいしい……」
今日は鍋だった。
体の芯から温まるようでなんだかほっとした。
……今思い切って仕事は何をしているか聞いてみよう。
「あの、みなさん」
「なぁに?Aちゃん」
「みなさんは、お仕事は何をしてるんですか?」
聞いた途端、みんなの肩がビクッと揺れた。
鍋を食べる手を止め、一斉に下を向く。
私何か変な事言ったのかな。
もしかしたらなにか言いにくい仕事でもしているのか?
ブラック企業とか、ちょっと犯罪っぽい仕事とか。
そうだとしたら
私はとんでもない六つ子さんたちと生活していることになる。
不安になっていると、チョロ松くんが口を開いた。
「……僕達はね…」
「……ゴクッ」
少し低いトーンで言われ、思わず唾を飲む。
まさか本当に……。
その時、チョロ松くんが言った一言に、私は驚いた。
「ニートなんだ!!!」
「え?」
「……だから、ニート」
一松くんにもう一度言われ、
やっとチョロ松くんが言っていることを理解した。
「えぇぇぇぇ?!ニート?!」
_____六つ子さんたちの、新事実。
71人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:萌花 | 作成日時:2015年11月21日 1時