眠り姫とお昼ご飯 ページ7
チチチ……。
包「姉ちゃん!ソハヤー!!お昼だぞー!!」
物「天ぷら無くなっちゃいますよ!!」
ソ「んぁ……?もうそんな時間か……。」
賑やかな声が２つ
間延びした声が１つ
ゆさゆさと揺り起こされて、でもまた寝落ちそうになるあたしの体をさっと支える逞しい腕
『ん……あと5分だけ……。』
ソ「どこの寝坊助のセリフだよ。ほら、飯だってさ。」
『やだ……まだ、寝たい……。』
ソ「……物吉。後藤を食堂まで連行。」←
物「イエッサー!!」←
『ひゃ……!?』
ぐい、と誰かに抱えられて、慌ててしがみついた先にはソハヤさんではなく物吉くんがいた。
びっくりしてるあたしをよそに、物吉くんは包丁と連携してさっとあたしを車いすに乗せてちゃきちゃきと動き出す
あっという間の出来事だったので何もできずに連れ出され、気付けば食堂として使っている大広間に通された。
御出汁のいい匂いと、天ぷらを揚げてるらしい衣の音が響いている。
物「今日は家康さまが好きでよくお召しになってた天麩羅ですよ!」
包「お蕎麦もかき揚げもあるぞ!」
『ん……いい匂い……。』
ソ「お?たぬき爺の好物じゃん。昼から豪勢だなー。」
眠たいけど、それ以上に御出汁の優しい匂いが満ちていく。
その匂いのおかげか目が冴えて、少しお腹が減ったように感じる。
食事の席は昨日と一緒。
ソハヤさんと、不動くんの間。
不「……はい。」
『……?』
不「その……天麩羅に、これ付けて、食べると……美味い、から……えっと……。」
『いいの……?』
不「おう……///」
不動くんが差し出したのは、小皿に入った液体。
わざわざおすすめしてくれたんだし、と試しにひと口。
いただきますって言葉いいよね
あたし、ご飯の時にこの言葉を言うの大好きっ
『……!美味しい……!!』
ソ「お、後藤はかぼちゃがお気に召したみたいだな。」
不「口に合ってよかった。」
『不動、くんが……作った、の?』
不「え?ああ、うん。……揚げただけだけど。」
『美味しい、よ?これ……!』
不「っ、!?///そ……そか……///よ、よかった……///」
もう一度かぼちゃの天麩羅を食べて、それからお蕎麦を口にして、三分の一ほど食べて、あとは包丁にあげた。
昨日よりは、少しだけ食べれるようになったかな。
でもいいな、料理。
あたしもしてみたいなあ。
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MAI(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください (2018年3月20日 3時) (
レス) id: f659814c99 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2018年3月1日 14時) (レス) id: 6a75da4a5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：No@h | 作成日時：2018年3月1日 14時
