破面、始めました。2 (ページ6)

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漂う水晶の一つをダガーに変えて浦原喜助に斬りかかる

ダガーは一撃のダメージは低いけれど手数と速さで攻めて、反動や隙が少なく相手の攻撃を避けやすい…僕にピッタリな武器だ

他の虚や破面より力があまり無い分、速さと工夫で補う…強く無ければ生きていけない世界に居たんだ…格上とは言えども、死神相手にタダでは終わらせてなんかやらない

浦原「く…流石に速いっスね…！」

『んふ、どこ見てるのぉ』

片方のダガーを投げ、それを避けようとした瞬間にダガーの刀身を伸ばし避けたはずの攻撃で傷を与える…期待以上の深さだ
姿を変えたダガーに驚き気を取られているうちに手元のもう片方も刀に変えて斬りかかる

浦原「なっ、武器の形まで変えれるなんて聞いてないっスよ…反則っス！」

あぁ…強い相手と本気で殺り合えるなんて昂ってしまう…戦闘狂だなんて認めたく無いけど楽しいものは仕方がないよねぇ

お腹の中が沸騰するのではないか、というくらいフツフツとしてくる…楽しいなぁ……

『ほらぁ、止まっちゃダメだよぉ』

次々と水晶の形を変えて攻撃する僕に対し、防御に徹する浦原喜助…形勢逆転できたように感じて、正直言うと気分が良い

経験も力も頭脳も浦原喜助の方が上だけど、反射と速さは僕の方が間違いなく上だ
…勿論、油断ができない相手である事はわかっているけれど…気が昂るのは仕方がないよねぇ

浦原「…後ろがガラ空きっス、よ…え？」

『気付いて無い訳ないでしょ…晶獄』

僕の後ろに周り、刀を振った浦原の攻撃を防御型の水晶が防ぐ…そして刀を受け止めた水晶でそのまま浦原喜助を晶獄に閉じ込める
わざとガラ空きにしてるんだよ…釣る為にね

『破面の僕に捕まる気分はどう？…自分より格下な虚に手間取られるなんて可哀想にねぇ』

浦原「…随分とお喋りなんスねぇ、そんなに気を抜いちゃっていいんスか？」

…お喋り？僕が？何言ってるの、兄さんと一緒にしないでくれないかなぁ
確かに気が昂ってるし、口数は多いかもしれないけど、気を抜いてるつもりは無いし、安い挑発にだって乗らない…僕は兄さんとは違う

『…ア、そういえば試したい事あるんだった』

浦原「え、ちょっ…手加減して下さいよ？」

解放状態では水晶から虚閃を放つことができる…それなら、水晶の内側に虚閃を放つこともできるのかなって思ってたんだよなぁ

『加減はするので…死なないで下さいねぇ』

浦原「……紅姫、耐えて下さいよ…」

『…虚閃』