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浦原「創造者の命令に従うようプログラムされているのが最大の特徴っスね」
『……は?』
浦原「そのまんまの意味っスよ…基本的には何も無いっスけど、自分の命令には逆らえないように造られてます。…造った人の趣味っスかねぇ」
ザエルアポロならやりかねない…いや、むしろ凄く納得できる……あいつの事だから無駄な機能盛ってると思ってはいたけど、そういうタイプかぁ…
浦原「それ以外も、太陽光の影響を受けない皮膚の色彩固定や、切る必要の無い伸びない髪……いやぁ、結構な腕の持ち主っスねえ」
浦原「つまり、アナタの義骸は中身は人間ですが、外側はお人形…創造者の趣味が詰まった、ね」
『…うわぁ、なにそれ……』
言葉も出ないという顔で気の毒そうにグリムジョーが見て来るが、それに返している余裕は無い
…ザエルアポロの趣味なんて知った事じゃないし、良いように使われるのは御免だ
浦原「こちらとしても、アナタがそのような人形に入っているのは都合が悪い…そこで、分析したデータを元に負荷の少ない義骸を造ってみたんス」
鉄裁「…それが、こちらです」
浦原「まだ試作状態ではありますが、そのカラダに入り続けるよりは負担も呪縛も格段に少ないっス…とりあえず、試しに入ってみます?」
『…そうですね』
入っていた義骸を脱ぎ捨てて浦原喜助の用意したカラダに入る……関節の動きや位置、霊力の収まり具合も霊体の時に近くて良い気がする
…機能の点でもそうだけど……あいつの趣味の塊だと思うと、あっちのカラダに戻りたいと思えない
正直、気持ち悪すぎる
浦原「ついでに男性型も造ったので、良ければそちらの方も入っていかないっスか?」
グリ「…あ?誰が弱っちいカラダに入るかよ」
『暫く居るんだったら入っておいて……ア、ついでに堪忍袋の緒も引き締めてもらったらぁ?』
グリ「うるせぇ!…チッ、わかったよ」
面倒くさそうに義骸に入り込む…容姿はある程度、魂の形に沿うとは言え、僕の義骸と一緒に造ったからか黒髪のグリムジョーになっている…違和感が凄い
浦原「しっかり嵌ったようで何よりっス…改めて、詳しく調べたいので、こちらのカラダは暫くお預かりしても良いっスかね?」
『はい…是非お願いします』
浦原「期間的には、だいたい一週間前後っス…その間はそちらの義骸を使ってて下さい」
グリムジョーは初めての義骸に、体の動きを確認している…気分も悪くは無さそうだ
グリ「髪色以外は、あんま違和感ねぇな」
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作者名:胡麻 | 作成日時:2020年4月21日 1時