【鬼灯の冷徹】子供に地獄はキツすぎる。

拾捌 ページ19

地獄の空に、甲高い耳障りな音が鳴り響く。


『…何か逃げたらしいですけど』

「チッ面倒な…」


舌打ちをした鬼灯様は、本当に面倒事が嫌いなようだ。


ｰｰｰ
ｰｰ
ｰ


「鬼灯様ァァァァァァァ」



サイレンと共に、またもや大きな声が響く。

声の張本人は、申し訳なさそうな顔をした茄子さんを片手に、状況を説明してくれた。


「この新人がうっかりワンセグを持ち込んで…悪霊サダコが逃げました！」


サダコだと？

あの有名なホラー映画の…井戸から出てくるアイツか。


ガンッ


「新人研修でちゃんと注意したはずですよ！そうでなくても何かする時はホウ・レン・ソウ！」

『なんでいきなり野菜が出てくるんですか』

「ホウ・レン・ソウは、報告・連絡・相談のことです。社会に出るうえで大事ですよ。」

『ほぇー…っていうか金棒で殴るのは可愛そうですよ！』

「慈悲などいりません」


今日も通常運転な鬼灯様。


話の途中、鬼灯様は何か考える様な素振りをすると、大型テレビを用意するよう言った。

多分おびきだし作成だろうな…。

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