背中。side秋 ページ41
大阪で、なにわランドにいる時も。
ふと、豪炎寺くんと2人で並んで…笑う姿を想像しちゃって…少しだけ鼻がつんと痛くなって。
リカさんのお陰でなんだか思い出す間もなくなって、慌ただしくなって。
Aちゃんが震え上がったイプシロンは、とても、ジェミニストームじゃ比較できない位に強くて、でも皆も諦めないで。
福岡県、陽花戸中学校で……。
12時。黒い霧がグランドを漂ってくれば眩い光と共に現れた、円堂くんの友達…ヒロトくん。でも本当は宇宙人で。
イプシロンを倒しても、まだ先に…別の宇宙人が控えている現実に自然と、皆表情が強ばって。
円堂くんも、友達だと思ったその人が宇宙人で、動揺して。
「その前に説明して」
青い髪の女の子の影から出てきたのは、よく見慣れたAちゃんだった。
思わず、名前を呼べば振り返ることはして貰えなくて。
宇宙人の言葉に、Aちゃんが怒っている姿を皆は凝視するしかなくて。
リカさんが不思議そうに聞くので、鬼道くんが、答えることの出来ない私や円堂くんの代わりに…たった一言。
「雷門の仲間だ」
と。円堂くんが、声を震わせてAちゃんを呼べば1番…傷付いた顔をした。
どうして…？
ベンチへキーパーの宇宙人へ手を引かれ、座り込んだAちゃん。
キーパーの人に腕をさすられて、今にも泣き出しそうな横顔。
目が合えば、静かに逸らされる。
.
試合終盤。
グランと呼ばれたその宇宙人の流星ブレードに、Aちゃんは走り出して。
はっきりと見えた…。
円堂くんを庇おうと、飛び出して。
吹雪くんとぶつかり合ったのか、ボールにぶつかったのかわからないけれど、衝撃で飛ばされたAちゃんはしばらく動かなくて…。
今度あったら、豪炎寺くんみたいには出来なくても、手を…取りたかったのに。
ふらつきながら、体を起こしたAちゃんを呆然と見つめてしまって。
円堂くんを見付けて、安心したように微笑んだAちゃんはそのままたおれこんで。
すぐにエイリア学園の人に抱えられて…連れていかれてしまったから。
でも、
円堂くんに向けて、手が伸ばされたような気がして。
すぐに、力なく腕が垂れて、目の錯覚だったのかもしれないと
目の前の吹雪くんへの心配をして……。
吹雪くんのこと、風丸くんのこと、栗松くんのこと
友達だと思ったヒロトくんのこと
それから、たくさん笑いかけてくれたAちゃんのこと。
初めて俯いた円堂くんを見た…。
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
