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○青春などと云う勿れ__2 ページ10

私っていうのはなんでこう、注意力が欠けているのだろうか。

そういう欠陥がこういうところで出てくるのはやめてほしい。今後の人間関係に響く、というかもう既に響き渡りすぎてる。明日からどんな顔して学校通えばいいんだろう。

どうしようもなく手遅れな、それでいて既視感のある画面を睨んでいると━━不意に電話がかかってきて、静かだった部屋に着信音が鳴り響く。

こんな夜中に電話をかけてきたのは、やはりというべきか、なぜかというべきか。無視するわけにもいかないので、渋々電話に出ることにした。


「おかけになった電話番号は、現在電波の届かないところにあるか持ち主がめちゃくちゃブチギレています。夜道と背後と食事に気をつけて二度とおかけにならないでください」

『君が勝手に自爆してるんでショ。何も学習してないシ……ッフフ、本当ただのアホ……』

「ねえ今素で笑ったよね!?もうキャラとか全捨てでただ私のこと笑ったよね!?マジで私だってこんなつもりなかったし狙ってもないしバカバカバカ」

『ハイハイ、分かったかラ』


笑いを堪えきれない、とでも言わんばかりに声が震えている。確かにこの場合バカなのは私だけど、そこまであからさまに面白がらなくてもいい気がする。

あまりの恥ずかしさで今すぐにでも切りたくなったが、一応声は聞きたいので繋いだままにしておく。実を言えばしばらく通話もしてなかったので、電話をかけてきてくれたこと自体は嬉しかったりもするのだ。


「で?用件何?てかアイス食べていい?」

『帰る時もアイス食べてたよネ、太るヨ』

「うっせバーーーーカ!!私は美少女だから0キロカロリーだわバーーーーカ!!」

『……うるっさいなァ、鼓膜破れたらどうしてくれるノ?』


なんの躊躇いもなく棒アイスの包装を破いてかぶりつく。全身に染み渡る冷たさは、夏となるとまた格別なのだ。


『用件っテ、そんなの別にないヨ。話したかったからかけただケ』

「……ふ〜ん、あっそ」


電話だから素っ気なく答えることができたものの、これがビデオ通話だったなら私は見事に爆死していたことだろう。頬は緩むし顔は熱くなるし、これじゃ嬉しいのが丸わかりだ。なるべく余計なことを考えないように、ただアイスを頬張る。


「あ〜!!明日学校行きたくない!!もう寝る!!」

『そウ、じゃあ切ル?』

「や、繋いだままにしといて。寝落ち通話にする」


おやすみ夏目、とだけ呟くと、私は今度こそ目を閉じた。

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月華 - 好きです。失礼しました (2020年9月19日 17時) (レス) id: 561e3188bf (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - 瀬名さん» ありがとうございます!!!!!これからも精進していきますね!!!!! (2020年9月10日 20時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名 - 好きです! (2020年9月7日 23時) (レス) id: 86245055db (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - sakuyah1226さん» わーー!!!!ありがとうございます!!!自己管理も更新もがんばります!!!!! (2020年9月7日 19時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)
浅ヶ巳 - るるさん» ありがとうございます!!、!これからも更新頑張ります!!!!! (2020年9月7日 19時) (レス) id: 86116bbd22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅ヶ巳 | 作成日時:2020年8月28日 21時

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