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『じゃあ、行ってきます
夜ご飯は、そこのやつチンしてね』
行ってくると言っても下の階だけど
なんとか持ち堪えた体
丈夫じゃん、私の体丈夫じゃん!!!
それでも、なんとなく限界がきてることはわかってて
少しだけ歪む階段にひるむ
『や、がんばれ、頑張れよ私』
お登勢さんのお店の扉をあける
『よろしくお願い…銀「ババア、今日こいつ休むから」
『なっ、、は、?銀さん、?』
お「なんだい銀時、来て早々」
開けた扉に手をついて銀さんは私の隣に並ぶ
銀「こいつ、具合悪りぃんだ、休ませてやってくれ」
お「本当かい、そんなのさっさと休みな
病人に働かれても困るよ」
『え、や、でも、まだ大丈夫だし
それにせっかく約束したのに、、』
お「治してからまた来な、」
ぶっきらぼうだけどその温かみのある言葉は
今の私には弱いみたい
『ごめんなさい、休みます、、、』
銀「んじゃ、そういうことだから」
そういうと銀さんは私の手をつかんで階段を上る
『や、ちょ、、、ちょっと待って、、銀さん、
げ、限界がか、、、も、、』
緊張というか、私を支えていた糸は
もう歩くことさえできないほどだった
めまいがして思わずしゃがむ
銀「おいっ、、、!
、、、ったく、なにやってんだテメェは!!」
そういうとふわっと浮かび上がる体
その浮遊感に少しだけ酔う
『へっ!?、やっ、、銀さん、歩ける…から、』
銀「病人は元気なやつに身を任せときゃいいんだよ」
怒った口調は頭に響く、、、
あぁ、また迷惑かけてしまった
私は、そこで意識を手放した
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月8日 16時