エリオスの亡霊 (ページ1)

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亡霊ちゃんページ1

フェイスsaid
キースとのパトロール中にイエローウエストアイランドにしては治安がいい路地裏を一人で覗くと、そこにいた女の子と目が合った。
「あ！もしかしなくても、ヒーローさんだよね、上司さんにブラッド君かキース君がいるなら会わせてくれないかな？」
そう言った彼女は透けていた、透明感のある美少女でもあるが、物理的に
「……幽霊？」
「あ、自己紹介した方がよかった？ボクは第10期生のヒーローの亡霊ちゃんだよー」

キースsaid
「……お前…」
帰ってきたフェイスが連れたのは女、女と一緒なのは珍しくないが、浮いてる奴は始めてだ、しかも、俺が知ってる女。
「やっほー、キース君、二日酔い？」
「…今日は休むか…」
……死んだはずの同期が目の前にいる。
「あーん、休まないで！旧友との思わぬ再会じゃーん、ボクだって突然幽霊になっておどろいてるんだよー？」
変わらないたたみかけるような明るい声、二日酔いに響く。それが、夢でも無いことを感じさせた。
「思わぬすぎんだよ…で、本物なのか？」
「本物だよー、ところでキース君、ボクのことについて、どこまで覚えている？名前は？死んだ年は？能力は？僕のこと、思いだしたことある？」
わけがわからないを言う奴ではあったが、今のは本当にわけが分からない
「何言ってんだ？そんなの…お前の、名は…」
思い出せない、こいつと同期だったのは覚えている、一緒に戦ったこともある、なのに、わからない。
「その調子だと、ブラッド君や他の人達もそーなってるだろーね、ボクはいないことになっていた、ってことでおっけー？」
仲間だったはずの女はそういって笑って、笑い飛ばした。

ジュニアsaid
部屋に入ろうとしたら、あのクソDJと女の声がした。
「……おい！なんで部屋に女連れ込んでんだよ！……って…」
確かにそいつらは話していた、が、女の方は宙に浮いて、透けていた。
「あー、おチビちゃんにも紹介するね、この子は亡霊ちゃん、キースの同期らしーよ」
「ぼ、亡霊ってことは…」
「うん、幽霊だよー、よろしくね」
詳しい事情は聞いたものの、さっぱりわかんねぇ、敵だって言われた方がまだ信じられる、でも、なんだか攻撃しようとは思えない。
「あ、ねぇねぇ、ボクのこと何か知ってる？」
そういって幽霊が俺に顔を近づける、なんか覚えがあるよーな…

－レオはいいこね

「……お姉、ちゃん？」
それは遠い過去の記憶の「姉」と呼んだ存在に似ていた。