【おそ松さん】居眠り少年は勉強を教えることになって【男主】

レッスン じゅうろく。 ページ19

「ひゃー…Aってマジ金持ちの坊ちゃんだったんだな」


　


『ごめん。驚いたろ？』


　


「そりゃな？」


　


　


　


勉強が一段落して、お茶の時間。


　


じいやがお菓子とお茶を持ってきて出てくまで、それを珍しげにおそ松は見ていた。


　


家のことなんてあんまり聞かれないから言わなくていいものかと思ってたら、今日が土曜なことに気づいて彼を家に招いた。


　


一松は付き添いらしい。


　


　


　


『俺に会いに来たんじゃないの？』


　


「…何言ってんの、寝ぼけてる？」


　


　


　


さっきおそ松がトイレ行った隙に聞いたら、なかなかのブリザードアイで見られた。


　


そんな顔しなくてもいいのになぁ。


　


まあちょっと照れてたの、俺は知ってるんだけど。


　


　


　


「なあなあA！俺もそれ着たい！」


　


『それ？…ああ、この着流しのことか。いいよ』


　


　


　


一松も着るか聞けば、あれば、なんて言い出した。


　


貸してやんねえぞ。


　


部屋の押し入れを開ければ、中にあるクローゼットからいくつか取り出す。


　


赤っぽいのと、紫色のモノ。


　


二人のテーマカラーみたいだから、ちょうどいい。


　


着付けができないからと、俺とじいやが手伝った。


　


　


　


「おお〜似合う？似合ってる？」


　


『うん。それ俺が着てもあんま似合わなかったけど、おそ松に合ってる』


　


　


　


へへっ、と鼻の下をこする彼。


　


素直だよな、おそ松は。


　


それに比べて一松のヤツは……。


　


あれ、顔にものすごく出てるんだけど。


　


何あれかわいい…。

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