魔女を探す前に。 ページ14
＊
「魔女…か。」
皇帝はそう言って笑うと俺に視線を向ける。
その冷ややかな目は昔から苦手だ。
「Aが探し始めたって本当かい？」
皇帝は紅茶を少しだけ口に含むと俺からの返事を待つように目を細めた。
「ああ、本当だ。」
「元から面倒な子だとは思っていたけれど…」
皇帝ははあ、とため息をつくと敬人、と俺の名前を呼んだ。
「僕は彼女に魔女探しはオススメしないよ。」
「どういうことだ。」
察しが悪いなあ敬人は、
そう皇帝…英智は呟くと間をおいてから口を開いた。
「彼女の魔女探しを邪魔してほしいんだ。」
…邪魔をする？
なんで、なんで魔女探しを邪魔するんだ？
俺がそう英智に問い掛けると皇帝…は恐ろしいくらい綺麗な笑顔で笑った。
「彼女には、まだ知らなくていい事実だ。」
…………………………
英智の言葉が頭から離れない。
英智に忠告をされてから１日たった今日この頃。
あの後案の定Aが俺の元へ魔女について情報を求めやってきた。
魔女探しの邪魔をする筈が、逆に魔女探しに加担してしまっている自分がいる。
今だって月永から魔女が退学をするという連絡の履歴を探しているのだ。
このことが英智にバレたらどうなるのだろうか。
お説教か。
書類整理をさせられるのか。
…でも英智はそんなに優しくなんてない。
「見捨てられるのだろう。」
使えない人材は全てサヨナラなのが英智だ。
それでも俺の手は履歴を探るのを止めなかった。
自分がしているのが間違いだと頭ではわかっている。
英智を裏切っている。
でも、Aの手助けをしたいと思う。
「あった、」
いらない書類を全て机の隅に追いやる。
月永から魔女の退学の電話をもらった時期の履歴書がまだ残っていた。
俺は隅々とその書類に目を通し終わると呆然とした。
「…魔女の、退学したこの日って。」
まさか魔女が学院から姿を消した理由は、
「あれれ敬人、こんな所で何をしているのかい？」
俺が目を声がした方向に向けるとそこには今1番会いたくない相手が立っていた。
「僕を裏切るなんて、勇気があるなあ。」
そうだよね？敬人。
そう言って嘲笑う英智が
俺には本心を隠した偽りの悪魔のようにしか見えなかった。
…
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月2日 10時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
Nanami(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます。 (2017年12月1日 21時) (レス) id: 78d4acc492 (このIDを非表示/違反報告)
鶴夜(プロフ) - こんな作品かけるなんてうらやま…もってもいい作品です！更新頑張ってください！応援しています！あ、Twitterフォロー失礼します！ (2017年10月18日 21時) (レス) id: 4779c44224 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 紅 梅さん» コメントありがとうございます！試聴最高でしたよね！！私は個人的にナイトキラーズの歌がドストライク過ぎて…聞いた瞬間心の中でずっと叫んでました(笑)Knightsの歌い出し、とてもカッコよかったですよね〜！同感です＊＊お話出来てとても嬉しいです！！＊＊ (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 悪魔さん» わ〜！2winkPさん！！私は2winkに一目惚れしてあんスタ始めたので…同じような方がいてとても嬉しいです＊＊夢ノ咲箱推しでもありますけどやっぱり2winkですよね(笑)コメントありがとうございました！お話出来てとても楽しかったです！！ (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんずあめ | 作成日時：2017年2月19日 22時
