夜兎ガールと虎の真実 ページ14
「そもそも変なのだよ敦君」
パタンと太宰は読んでいた《完全自 殺読本》を閉じる
此奴以外に誰が買うんだ、ンなもん←
何が完食自 殺だ。ナンセンス過ぎて逆に感心すら覚えてくる
「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい?
大昔の農村じゃないんだ
いや、そもそも経営が傾いたんなら一人二人追放したところえどうにもならない
半分くらい減らして他所の施設に移すのが筋だ」
__________なるほど
『そう云う事か⋯⋯』
ボソッと誰にも聴こえないくらいの音量で呟いた
私は座っていた木箱の上で立ち上がり傘を握り締める
「太宰さん何を云って────」
未だ理解をしていない中島の言葉が不自然に途切れる
中島の目線の先には
_____________見事なまでの"月"
「君が街に来たのが2週間前
虎が街に現れたのも2週間前」
語り掛けるような太宰の傍らに居る中島の様子が変わり始める
「君が鶴見川べりにいたのが4日前
同じ場所で虎が目撃されたのも4日前
国木田君が云っていただろう
《武装探偵社》は異能の力を持つ輩の寄り合いだと
巷間には知られていないがこの世には
異能の者が少なからずいる
その力で成功する者もいれば──」
中島の姿はどんどん変わっていく
その姿は──
「『力を制御できず身を滅ぼす者もいる』」
ふと昔の事を思い出した
異能の事を知らず、自分の事を特別だと思えなくて社会の中で藻掻き苦しんでいた
或る少年の事だ__________
「大方施設の人は虎の正体を知っていたが君には教えなかったんだろう
君だけが解っていなかったのだよ」
恐らく、既に中島に其の言葉は届いていない
それでも太宰は語るのを止めない
「君も《異能の者》だ
月下の能力者──」
中島の姿は────
黄色い眼球が光る白虎となっていた
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ほかほかゴハン(プロフ) - ここなさん» ご指摘とアドバイスありがとうございました。私がテスト勉強の現実逃避で考えついたネタでしたので、深く調べなかったことに深く謝罪致します。ですが、これからもこの作品は続行していきたいと思う所存でございます。何卒これからも応援と愛読をよろしくお願いします (2018年4月30日 8時) (レス) id: 2c3901b695 (このIDを非表示/違反報告)
ここな - フォレストを散策(笑)していたら類似作品を発見いたしました。自サイトでも公開しているなら、はじめの注意書きに書いといた方が良いと思いますよ!!連載開始日もフォレストの方が早いのでパクリを誤解されたのではないでしょうか…?いつも素敵な作品感謝です! (2018年4月30日 7時) (レス) id: 2c732a6e8a (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかゴハン(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!社長は夜兎ガールの保護者ですね。はい←もうお父さん状態です(笑)夜兎ガールの好きなものに社長があるのでファザコン疑惑があります。 (2017年8月19日 17時) (レス) id: 1e8dceb723 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - それで、質問なんですけど、社長って夢主のことを恋愛対象で見てるんですか?それとも、保護者的な立ち位置何ですか? (2017年8月19日 17時) (レス) id: 81354238c9 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 凄い面白かったですっ!! (2017年8月19日 17時) (レス) id: 81354238c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかゴハン | 作成日時:2017年6月18日 15時