隠れ黒龍【オリジナル】 (ページ4)

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◇隠れ黒龍No.2◆ ページ4

学校へ着くと、ガラの悪い王とその騎士が数人門前で話していた。

｢こっから先立ち入り禁止だぜ？蜘蛛ちゃん｣

｢あっれぇー？ヘタレ王居るじゃん！蜘蛛ちゃんに引っ付くヘタレ王！｣

うん、馬鹿の集まりだな★
ヘタレはヘタレだけど、王のヘタレと騎士や蜘蛛のヘタレとは訳が違う。此奴(ボア)はこんなんでもライオン…。虫や魔物でない限りは強い。

ボア｢…だーれが、ヘタレだゴラァ！"シュリアルファ"!｣

シュリアルファ…これは人をぶっ飛ばす魔法だね。しかも、ぶっ飛ばすだけじゃなく、ぶっ飛ばされた後に地味に嫌な痛みに当たる呪い付きの魔法。…嫌な魔法を使いやがる…

『ック…シュリアルファ使うなんて…お前も酷いなぁ？‪ボア』

ボア｢あ？知らねぇ奴にヘタレ言われたくねぇの俺は。｣

此奴…いつもヘタレの癖に、知らない奴にヘタレ言われると性格変わるんだよね。

『性格、また変わってんぞ。』

ボア｢仕方ないだろ。嫌だったんだもん｣

『もんって…お前本当に男かい？』

ボア｢男だよ！｣

あ、普通にスルーしてるけどさっきのキングとナイトは吹っ飛ばされて気絶してるよ。
…化け物に喰われるんじゃないかな？ま、僕にはどうでもいいけどね。

ボア｢アヤカは俺の事悪く言われてなんとも思わなかったの？｣

『うん、興味無いし。』

ボア｢ふはっ、ひでー‪｣

笑いながらも校内に入る。ん？なんか、入った瞬間に暗くなったんだが？これは…来たんじゃね？

ボア｢な、なあ…アヤカ…後ろから虫特有のギチギチ音が聞こえんだけどぉ…｣

既に涙目になっているボアを無視して後ろをチラ見する。後ろにはボアの大っ嫌いな蜘蛛が先程の王と騎士を糸で巻きながら僕らを見ていた。これは…やばいな…

ボア｢アヤカぇ…｣

『ボア…後ろを見ずに全力疾走しろ！行くぞ！』

ボア｢え、あ、うん！｣

ボアと一緒に全力で走り始めた。後ろからドスドスと蜘蛛が走って来る音が聞こえた。
これはやばいと思い僕はボアと別れ、ロッカーの多い着替え室に逃げ込んだ。

◇◆